...彼女の反応は存外あっさりだった...
...存外にもこのホテルは空いてるかも...
...存外なことに、私たちの会社もこの取引に関わっていた...
...彼女の努力は存外にも実を結んだ...
...存外なことに、あの有名人と知り合いだったという...
...但しこの両者の効ある程度も存外少なるを覚悟すべし...
芥川龍之介 「小説作法十則」
...誘惑に勝つたと思ふ時にも、人間は存外、負けてゐる事がありはしないだらうか...
芥川龍之介 「煙草と悪魔」
...世間なんて存外甘い平凡なものだな...
田山録弥 「半日の閑話」
...そうして難関に出会っても存外どうにかしてそれを切り抜けて行く...
寺田寅彦 「科学者とあたま」
...存外容易なことではないのである...
寺田寅彦 「柿の種」
...しかも嗅覚否定説の根拠が存外薄弱であるとして...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...これは存外見上げたものだと思われる...
寺田寅彦 「マルコポロから」
...所が是は話の面白くない割には存外話が込入つて居りまして...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...小娘の按摩は存外ハキハキした返答ぶり...
中里介山 「大菩薩峠」
...存外わるびれません...
中里介山 「大菩薩峠」
...事実は存外落着いたもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...心が存外たしかであるのに...
夏目漱石 「坑夫」
...魂の持前だから存外自然に行われるものである...
夏目漱石 「坑夫」
...追々官軍が入込(いりこ)んで来た所が存外優しい...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...それが存外に少なかったのでがっかりした...
柳田國男 「地名の研究」
...オヤツやお三時の起こりは存外(ぞんがい)にあたらしいものなのである...
柳田国男 「母の手毬歌」
...存外に跡の少しも残らぬ遁世(とんせい)が多かったはずで...
柳田国男 「山の人生」
...ソウソウ当九郎……その甥の行方不明と、この事件とが結びつけられているのは一応もっとも千万な事と考えられます……というのは、源次郎氏の妻君と、忠義な乳母(うば)のお磯とを除いた村の人間の中(うち)で、源次郎氏が金を隠している場所を発見する可能性が一番強いのは、誰でもない……その甥の当九郎という事になるのですからね」「いかにも……」「……一方に叔父御(おじご)の源次郎氏は、変人の常として、存外、用心深いところもあるので、支那人のように全財産を胴巻か何かに入れて、夜も昼も身に着けておく習慣があったかも知れない...
夢野久作 「復讐」
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