...彼女の反応は存外あっさりだった...
...存外にもこのホテルは空いてるかも...
...存外なことに、私たちの会社もこの取引に関わっていた...
...彼女の努力は存外にも実を結んだ...
...存外なことに、あの有名人と知り合いだったという...
...存外今の批評家に欠乏している強味なのだ...
芥川龍之介 「江口渙氏の事」
...この危険には存外陥り易い...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...存外(ぞんぐわい)足もとの浮いた所が多さうに思はれてならぬのである...
芥川龍之介 「雑筆」
...存外容易に吊り橋に出ることが出来た...
石川欣一 「可愛い山」
...そして存外物入りは少かった...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...この点で存外ロシア...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...これも正権少属が主任となって調べたが、士分の事であるから、最初は椽先へ薄縁(うすべり)を敷いて、そこへ脱刀した袴姿で坐らせて、段々と訊問したが、存外包み隠さず、ありのままを申し立てたのであった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...併しこの一座存外によく演りは演るが...
中里介山 「生前身後の事」
...存外贅沢(ぜいたく)だなあと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところが今日の相手は存外淡泊で...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうでなければ、この地にとどまって、何か、あいつ相当の謀叛(むほん)を企てる、もうこの上は長追いは無益である、あのやくざがこの界隈に出没しているということを基調として調べてみれば、存外、獲物があるかもしれない、そう思ったものですから、兵馬は臨湖の岸まで来て、急がず、湖上遥かに見渡して、その風景に見恍(みと)れて彳(たたず)んだが、それからおもむろに湖畔を逍遥の体で歩んで行くと、ふと岸の一角に、まだ新しい木柱の一つ立つのを認めました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから先きが存外長いと思った...
中里介山 「武州喜多院」
...存外訳の解(わか)った人で...
夏目漱石 「それから」
...彼は試験の結果などには存外冷淡な挨拶(あいさつ)をした...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...存外質素に出来ていて...
森鴎外 「食堂」
...川面(かわづら)は存外込み合っていない...
森鴎外 「百物語」
...存外に趣味が淡かった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...毛唐なんて存外、気の小さいもんだからね...
夢野久作 「焦点を合せる」
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