...彼女の反応は存外あっさりだった...
...存外にもこのホテルは空いてるかも...
...存外なことに、私たちの会社もこの取引に関わっていた...
...彼女の努力は存外にも実を結んだ...
...存外なことに、あの有名人と知り合いだったという...
...存外(ぞんがい)はっきり返事をした...
芥川龍之介 「古千屋」
...ほかの『城』同人は存外特色に乏しかった...
芥川龍之介 「路上」
...それにもかかわらず父は存外平気だった...
有島武郎 「親子」
...存外容易に吊り橋に出ることが出来た...
石川欣一 「可愛い山」
...存外花を買ってくれる客があり...
江戸川乱歩 「影男」
...存外平気で兄を殺し得たのは...
江戸川乱歩 「双生児」
...こういうふうに抽象的にいうことはいくらそれが適切であっても存外力の弱いものであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...幸いに存外気に入ったらしい様子であった...
寺田寅彦 「B教授の死」
...少なくも見かけの上でもっともらしく付会されるものが存外多いのに驚かされた...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...小賢(こざか)しい人間の復興ぶりの存外に有力なるに業を煮やし...
中里介山 「大菩薩峠」
...だから上手であるべき講義も今日に限って存外拙(まず)い訳であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...翌日(あくるひ)眼を覚した時は存外安静であった...
夏目漱石 「道草」
...二十三四――そろそろ年増にもなろうという方ですが、美しさは存外で、その細骨のキリリとした手肢(てあし)も、豊かな胸も、すんなりした首も、張り切った眼も、紅い唇も、女盛りの妖艶さを撒き散らすようで、臆面のない八五郎も、何となく近づき兼ねました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世間には存外馬鹿者が多いから念のため注意しておく...
萩原朔太郎 「蒲原有明に帰れ」
...その意味を解(げ)すことは何の苦労もなく存外(ぞんがい)早く上達しました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...好い加減にしろ」末造は存外容易に弁解が功を奏したと思って...
森鴎外 「雁」
...存外間違はないのである...
森鴎外 「独身」
...存外に永く続いたかもしれぬからである...
柳田国男 「雪国の春」
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