...彼女の反応は存外あっさりだった...
...存外にもこのホテルは空いてるかも...
...存外なことに、私たちの会社もこの取引に関わっていた...
...彼女の努力は存外にも実を結んだ...
...存外なことに、あの有名人と知り合いだったという...
...我々日本人は日本語の中にも無数の英語を用ひてゐる癖に存外英吉利(イギリス)文芸に親しんでゐない...
芥川龍之介 「平田先生の翻訳」
...存外心は平静であった...
田山花袋 「田舎教師」
...また志士や学者が言っているような「民衆」というような人間は捜してみると存外容易に見つからない...
寺田寅彦 「春六題」
...あなた様の御病気をお癒(なお)しなさるようにとのお心添えなそうにございます」「そうか」存外に冷やかな響きでしたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...急ぎ関東へ参陣あらせられるがよろしい」三成は存外...
中里介山 「大菩薩峠」
...また存外真剣になって張合っているような気色にも聞えたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ存外に謙遜と自省とがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...存外穏か過ぎるのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...大通りから二丁(ちょう)も深く折れ込んだ小路(こうじ)は存外(ぞんがい)静かであった...
夏目漱石 「こころ」
...病人の枕辺(まくらべ)は存外(ぞんがい)静かであった...
夏目漱石 「こころ」
...いくらきたなくっても存外平気だから不思議だ」「三等汽車へ乗っておったぞ」「きたないきたないって不平を言やしないか」「いやべつに不平も言わなかった」「しかし先生は哲学者だね」「学校で哲学でも教えているのか」「いや学校じゃ英語だけしか受け持っていないがね...
夏目漱石 「三四郎」
...寒いでしょう、戸外(そと)は」「いいえ、存外暖かい...
夏目漱石 「三四郎」
...君の審美眼も存外たしかかも知れん...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...巡査だけは存外真面目である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...吉里の声は存外沈着(おちつ)いていた...
広津柳浪 「今戸心中」
...人が顔を見て存外に痩(や)せずに居るなどと言はれるのに腹が立ちて火箸(ひばし)の如く細りたる足を出してこれでもかと言ふて見せる事...
正岡子規 「病牀六尺」
...山沼に住んでゐて存外世間にふれない人間が平気で何んでも考へてゐることを言ふのも...
室生犀星 「故郷を辞す」
...多少共にこの傾向を持った人が存外多いものではないかと考えられます...
夢野久作 「鼻の表現」
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