...それは必ず存在する丈けの理由をもつてゐるから彼女たちが六年をちかつたつて十年をちかつたつてどうして全廃する事が出来やうと云つたのを...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...この世のどこかに存在する...
梅崎春生 「Sの背中」
...此順序は遺跡發見物中に存在する造(つく)り掛(か)けの土噐を比較(ひかう)して明かに知るを得るなり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...そして私がこのことを考査するということそのことから私は存在するということが明証的に帰結するのを認めたとき...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...「時」が問題になるところにはそこに変化が問題になる四元世界の一つの軸としてのみ時間は存在する...
寺田寅彦 「春六題」
...一定の書物とか唯一無二の問題とかいうものが存在するとは限らない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...透察的学問性は正当な権利を以て存在する...
戸坂潤 「科学方法論」
...日本には日本固有の日本的範疇が、思惟が、思想が、国民性が、古来存在する...
戸坂潤 「範疇の発生学」
...この田舎家の存在するところは...
中里介山 「大菩薩峠」
...絶対にそれ自体存在するものである...
中原中也 「近頃芸術の不振を論ず」
...これと関係なく時間が独立して世の中に存在するものではない...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...死の意義の自覺がすでに或る程度まで明かに存在する處においては...
波多野精一 「時と永遠」
...そして同じ地点をぐるぐる辷ひ廻る一匹の蜥蜴が彼のなかには存在する...
原民喜 「街の断片」
...憂鬱にさせるためだけに存在するといふことにお気づきになりましたか...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...吾等と共に存在する神なのだ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...深尾須磨子は「私が存在するゆえに私は詩を書く」といい...
山之口貘 「詩とはなにか」
...眼や口と同様に数限りない表現が鼻にも存在するということを...
夢野久作 「鼻の表現」
...あるいは内なる美が存在することを...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
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