...口をへの字にむすび...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...思ふに過分なる尊敬は僕のやうな者に對して準備された新しい十字架だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そのお嬢さんのお名前はなんというのですか」「今福西枝というんです」安東はベッドの上に指でその字を書いた...
海野十三 「心臓盗難」
...書きにくい字を書いた...
海野十三 「蠅男」
......
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...その三の字のどぎつい目印のついた荷物を持って...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...『心経』の空という一字の裡(うち)には...
高神覚昇 「般若心経講義」
...次に零碎なる字句の異同を校訂して以て...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...たとえば慈とか悲とかいう文字が...
中里介山 「大菩薩峠」
...お松の字をことごとく称美して...
中里介山 「大菩薩峠」
...天誅(てんちう)などといふむづかしい文字があつたのを覺えてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あれが籠の鳥の御殿女中か何んかだと、表向は『入らせられませう』か何んかで取濟まして居ても、はたにろくな男の切れ端も居ないから、互に牙(きば)を磨(と)ぎ合つて、意地惡の限りをやることでせうが、茶屋娘といふものは、其處は思ひの外呑氣ですね」「そんなものかな、女護が島のことゝなると俺には見當もつかないよ」「尤も、不二屋にもたつた一人、念入りに見つともない女が居ますがね」「誰だえ、それは」「下女のお臍(へそ)」「お臍?」「本名はお伊曾といふんだ相で、深川生れの交りつ氣の無い辰巳の娘ですが、四人の茶汲女が綺麗なせゐか、その不きりやうさといふものは、丸ぽちやには違えねえが、色が黒くて、鼻が天井を向いて、眉がへの字で、眼尻が下つて、おちよぼ口だが、小夜具の袖ほど唇が厚い、ゑくぼもあるにはあるが、拳固がモロに入るほどのでつかいゑくぼを考へて見て下さい、まア言つて見れば、お酉(とり)樣で賣れ殘つた、おかめの面に、煤で化粧をして、油で揚げたやうな」「身體は」「十八貫はあるでせうね、どしり/\と歩くと、門並(かどなみ)棚(たな)の上の物が落ちる」「嘘をつきやがれ」「兎も角、大した女ですよ、それで年は十九、恥かし盛り、不二屋の住居は店のすぐ側の吉川町だから、家から物を運んだり、土竈(かまど)の下を焚きつけたり、掃除をしたり、買物をしたり、あんな働き者は無いと、お内儀のお留は、眼を細くして喜んでゐますよ」「他には」「不二屋の亭主の岩吉は四十そこ/\、若い時分は腕の良い野師で、男つ振りが好いのでいろんな噂を拵へた相ですが、今ぢや年寄猫のやうに音なしくなつて、水茶屋の方は女房のお留に任せ、長い着物を着て、ブラ/\遊んで居ますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...算用数字の2の字へ二本足をつけて...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...記号はみみず文字で奇妙に書かれ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...まるで憤つたやうな筆太の達筆で――貴兄御飼育の鵞鳥と同様に……云々といふ文字が読まれた...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...兄という字を自分は友人や後輩などにつけるので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...墨よりも涙のほうが多く伝わって来てお字が続かない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「それは漢字ばかりで書いた本で...
森鴎外 「寒山拾得縁起」
便利!手書き漢字入力検索