...大なる理想を孕める者は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...武士の一人は国老(かろう)の孕石小右衛門(はらみいしこえもん)であった...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...資本主義はその内部に矛盾を孕んで来...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...之は日ソ国交上「重大な結果」を孕むものと信じる...
戸坂潤 「社会時評」
...側は漂渺(ひょうびょう)たる隅田の川水青うして白帆に風を孕(はら)み波に眠れる都鳥の艪楫(ろしゅう)に夢を破られて飛び立つ羽音(はおと)も物たるげなり...
永井荷風 「向嶋」
...鬼怒川の土手の篠の上には白帆を一杯に孕んで高瀬船が頻りにのぼる...
長塚節 「寫生斷片」
...恐ろしい疑惑が孕(はら)んでいることを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...加納屋は恐ろしい緊張を孕(はら)んだまゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...因って想うに四疋孕んでその内一...
南方熊楠 「十二支考」
...この泉水を飲ましめ自ずから能く懐孕(かいよう)す...
南方熊楠 「十二支考」
...馬や鳥の形に化けて醜女怪メズサを孕ませ...
南方熊楠 「十二支考」
...能く馬を孕ますほど親縁のものたるは...
南方熊楠 「十二支考」
...とうとう子を孕(はら)ませてしまった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...………そうとすれば孕(はら)ませた者は...
夢野久作 「笑う唖女」
...孕み女を裂いたとか...
吉川英治 「折々の記」
...甲州の孕石忠弥(はらみいしちゅうや)という剛の者が...
吉川英治 「新書太閤記」
...風を孕(はら)んでは...
吉川英治 「新書太閤記」
...暗黒と頽廃(たいはい)と社会的混乱の続いた室町期の末にその萌芽(ほうが)を孕(はら)み...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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