...子細に採り(ひり)ひぬ...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...ここでは前と反対にヒロインがその行列の向こう側に見え隠れにあわただしく行ったり来たりしてカメラはこの女の行動と表情を子細に追跡する...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...顕微鏡で花の構造を子細に点検すれば...
寺田寅彦 「科学と文学」
...近代科学から見放された人間の感覚器を子細に研究しているものの目から見ると...
寺田寅彦 「感覚と科学」
...みんながはたして同じものかどうか子細に見ていると疑わしくなって来る...
寺田寅彦 「沓掛より」
...もし途上の一輪の草花を採って子細にその花冠の中に隠された生命の驚異を玩味(がんみ)するだけの心の余裕があったら...
寺田寅彦 「沓掛より」
...そうして子細に考えてみると緊張に次ぐ弛緩の後にその余波のような次第に消え行く弛張(しちょう)の交錯が伴なうように思われる...
寺田寅彦 「笑い」
...子細に武男のようすを報ぜるより...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...まるで顕微鏡でものぞくように子細に検査をして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...今子細にそれを見るに...
中谷宇吉郎 「雪」
...その破け目を子細に調べて...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...子細に検査を始めるのであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...捉えられて後三疋の狼来て子細に吟味した後その児少しも惧れずともに戯れた...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし近よって子細に検すると...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
...そうしてここに説いたような先生の人格と生活との表現がいかなる姿とリズムによって行なわれているかを子細に検せられんことを勧告する...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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