...「田川の嬶(かかあ)のいたずらに決まっとる...
有島武郎 「或る女」
...お由嬶(かかあ)に一寸用があるだで...
石川啄木 「赤痢」
...火傷(やけど)か何かで左手(ひだり)の指が皆内側に屈(まが)つた宿の嬶(かかあ)の待遇振(もてなしぶり)が...
石川啄木 「赤痢」
...』二日目の晩は嬶共は一人も見えず...
石川啄木 「赤痢」
...日が暮れるのを待つて御供水を貰ひに來る嬶共は...
石川啄木 「赤痢」
...「お嬶(かみ)さん...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...あわれ薄命なお玉の為に茶店のお嬶は泣いた...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...長屋の嬶(かか)にお情もくそもあるものか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...嬶(かかあ)にしようなんて...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...今日に限って嬶までが出払ってしまうなんて...
中里介山 「大菩薩峠」
...さて、それからは、また頭に入って読みつづくと、「オレガ隠居スル前年ダカ、吉原ガ焼ケテ、諸方ヘ仮宅ガ出来タ、ソノ時、山ノ宿(しゅく)ノ佐野槌屋ノ二階デ、端場(はしば)ノ息子熊トイウ者ト大喧嘩ヲシタガ、熊ヲ二階カラ下ヘ投ゲ出シテヤッタガ、ソノ時、銭座ノ手代ガ二三人来テ熊ヲ連レテ帰ッタガ、少シ過ギルト三十人バカリ、長鍵デ来テ佐野槌屋ヲ取巻イタカラ、オレガ肌ヲヌイデ、襦袢(じゅばん)一ツデ高モモ立ヲ取ッテ飛ビ出シテ叩キ合ッタガ、三度、二三町追イ返シタソノ時ニ、会所カラ大勢出テ引分ケタガ、ソレカラ山ノ宿デモ、女郎屋一同ニ、客ヲ送ル婆アモ、嬶(かか)アモ、オレガ顔ヲ下カラヨクヨクシオッタ故、何モ間違イガ無カッタ、ソノ時ハ刀ハ二尺五寸ノヲ差シテイタ、山ノ宿中、女郎屋ガ三日戸ヲシメタガ、事無ク済ンダ...
中里介山 「大菩薩峠」
...金さへ呉れたら自分の嬶(かゝあ)を解剖する世話でもするだらう...
三島霜川 「解剖室」
...くれん家の嬶(かか)は...
柳田国男 「故郷七十年」
...――まるっきりてめえの嬶(かかあ)をぬすまれてるようなこころもち...
山本周五郎 「青べか物語」
...「うちの嬶(かかあ)に粥(かゆ)を持たせてよこすと...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...又……それ位の女でないと天草では嬶(かかあ)に招(よ)び手が無い事になっているんだから仕方がない」「嫁入道具に地球儀を持ってくようなもんですね」「まあソンナもんだ...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...よくよく嬶(かかあ)の尻に敷かれッ放しな洟(はな)ッ垂らしの亭主だと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お嬶(かか)にいいつけるぞよ」「ははは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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