...妖女は透き通るからだを酔いの桃色に染めて嬌笑(きょうしょう)するであろう...
江戸川乱歩 「「悪霊物語」自作解説」
...赤いくちびるの嬌笑(きょうしょう)が大合唱となって...
江戸川乱歩 「影男」
...顔一杯に愛嬌笑いを見せながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...空手(からて)で物を貰ふ者に附物(つきもの)の愛嬌笑ひを惜し気もなく小説家の卓子(テエブル)の上にぶち撒けた...
薄田泣菫 「茶話」
...奥さん方のやうな紐育婦人が――」上院議員はにやにや愛嬌笑ひをしながら言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...酔つ払ひの声に女の嬌笑(けうせう)がいりみだれてゐ...
武田麟太郎 「一の酉」
...それからまたにこにこと愛嬌笑いをしてもう十銭やってくださいといいながらドアに手をかけてインヴァイトするのがある...
寺田寅彦 「柿の種」
...惡をなせしごと』*嬌笑めづるアプロヂ,テー即ち答へて母に曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...』 380375 「嬌笑を好む」の意なるプイロンメーデースは此女神の常用形容句...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...拵へたやうな愛嬌笑ひを絞り出すのですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日頃の愛嬌笑いを口辺に浮べながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――又入らつしやいね――とか何んとか愛嬌笑ひを浴びて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ローランドの嬌笑は印画のやうに眼蓋の裏にあざやかだつたが...
牧野信一 「サクラの花びら」
...かしこまりました」女将は嬌笑しいしいイソイソとコック部屋へ引上げると間もなくポーンと瓦斯焜炉(がすこんろ)へ火の這入る音がした...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...満月の愛嬌笑いは...
夢野久作 「名娼満月」
...上(うわ)べは嬌笑にまぎらわせても...
吉川英治 「私本太平記」
...どっと嬌笑の陣を片寄せて...
吉川英治 「私本太平記」
...どう分宿しても、夜営しても、収まりきれないほどだったろうし、夜は、酒や女を漁る将兵の影が、うす暗い、しかし、俄に激増した人家の灯を、あちこち覗き歩いて、夜もすがら、怪しい嬌笑や、悲鳴に似た悪ふざけや、酔っぱらいの濁(だ)み歌などが、寒さも知らずに沸いていたかと思われる...
吉川英治 「平の将門」
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