...顔一杯に愛嬌笑いを見せながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...」とタルボツト氏は資本(もとで)のかゝらない愛嬌笑ひを見せて馬に一鞭あてた...
薄田泣菫 「茶話」
...空手(からて)で物を貰ふ者に附物(つきもの)の愛嬌笑ひを惜し気もなく小説家の卓子(テエブル)の上にぶち撒けた...
薄田泣菫 「茶話」
...註文取はたつぷり愛嬌笑ひを見せながら...
薄田泣菫 「茶話」
...奥さん方のやうな紐育婦人が――」上院議員はにやにや愛嬌笑ひをしながら言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...嬌笑好むアプロヂ,テー 10絶えず伴ひ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...嬌笑好むアプロヂテー...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...持前の愛嬌笑(あいけうわら)ひをして...
徳田秋声 「チビの魂」
...素晴らしい嬌笑を浴せるのはお鳥で...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...少女のなかにありやうもない嬌笑で云ひかへすのでした...
林芙美子 「小さい花」
...その嬌笑に霊波を漲らせ...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...――彼への訪問者といふのが、どれもこれも、一見すると狸のやうに落着いて葉巻などを喫してゐるが、愛嬌笑ひの声も、真剣味を露はにした賛同の握手も、真面目気であればあるほど空々しく品が悪かつた...
牧野信一 「熱海線私語」
...ローランドの嬌笑は印画のやうに眼蓋の裏にあざやかだつたが...
牧野信一 「サクラの花びら」
...かしこまりました」女将は嬌笑しいしいイソイソとコック部屋へ引上げると間もなくポーンと瓦斯焜炉(がすこんろ)へ火の這入る音がした...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...持って生れた愛嬌笑いをニッコリと洩らして見せた...
夢野久作 「名娼満月」
...彼女らはこもごもに、主賓の彼へ杯をすすめたり、台盤のさかな箸をおき直したり、またその嬌笑を、時々の笑いどよめきの波と、ひとつにしていた...
吉川英治 「私本太平記」
...上(うわ)べは嬌笑にまぎらわせても...
吉川英治 「私本太平記」
...たちまちそこもにぎやかな武者の声と嬌笑だった...
吉川英治 「私本太平記」
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