...見苦しい顏ではあるが前の女中とは全く違つて生き/\としてゐて愛嬌があるので三藏は覺えず釣り込まれて「さつきから獨りぼつちサ」「まアさうですか...
高濱虚子 「俳諧師」
...その日はお使者に大いに愛嬌(あいきょう)を振りまき...
太宰治 「新釈諸国噺」
...愛嬌のある茶目子だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...惡をなせしごと』*嬌笑めづるアプロヂ,テー即ち答へて母に曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...このごろの笹村の嫌厭(けんえん)の情は妻のそうした愛嬌(チャーム)を打ち消すに十分であった...
徳田秋声 「黴」
...否かえって愛嬌(あいきょう)がよかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...愛嬌(あいきょう)に傾けて...
夏目漱石 「虞美人草」
...如何(いかが)なものでしょう」「善いとは言われますまいな――ねえ迷亭」「善い事はないがちょっと愛嬌(あいきょう)があるよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...愛嬌と魅力がこぼれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今まで念入りに愛嬌をふりまいていた男や...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...附け文をしたり、言ひ寄つたり、宇田川町の秋山さんの家のあたりを、毎日ウロウロする男が、五人も六人もあつたといふことで――」「大したことだな」「それもその筈で、あのきりやうで、愛嬌があつて、一と眼見た男は、誰でも夢中にさせられてしまひました」田之助の話は萬更の形容とも思はれません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...半裸の艶容嬌態が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...到底吹出さないでは讀めない程愛嬌に富んでゐる...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...すると三人はすさまじい嬌声(きょうせい)をあげ...
山本周五郎 「青べか物語」
...嬌めかしいというよりも...
山本周五郎 「薊」
...あれでもうちょっと愛嬌があれば文句はないんだけどね」その後も年に一度か二度...
山本周五郎 「季節のない街」
...又は御愛嬌とも考えられた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...一種の愛嬌をすら泥棒にはつい持つてしまふ...
吉川英治 「折々の記」
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