...お愛嬌を云はれて居るので...
石川啄木 「菊池君」
...故意と他の人へ愛嬌を振りまいたり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...窓深くたれこめてよろづ嬌羞を帶びたるをとめ子に喩ふべし...
大町桂月 「日月喩」
...場合によってはひどく不愛嬌になる...
豊島与志雄 「愉快な話」
...おめえ等の方のヤマベなんざア喰ふものがあるもんかつて笑らあれたつけと彼れにしては不似合な愛嬌話である...
長塚節 「土浦の川口」
...「ええ」と出来るだけ愛嬌(あいきょう)のない返事をした...
夏目漱石 「坑夫」
...泌(にじ)み出る自然の愛嬌も世の常ではありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――愛嬌と世辞で評判になっている玄道の兇悪無慙(むざん)な顔ではありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...につこりすると飛んだ愛嬌のある平次の顏が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前のことを話して見るよ」平次はそんな愛嬌を言うほど心に余裕が出来た様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愛嬌もののお神さんが一緒でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一代の嬌名(けうめい)を謳(うた)はれた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...母性に対して情婦の愛嬌を兼ねるところの...
萩原朔太郎 「家庭の痛恨」
...鶯は日中は遠く近くをゆきかえりして円転と嬌音をまろばした...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...又鞦韆をやる女の年輩は、王建が少年兒女重鞦韆と云へるを見ると、若い者を主としたやうであるが、若いと云つても今我邦で云ふ小學兒童といふ年頃よりは、いま少し長じた程度のもので、王問の詩には幼女十五纔出閨、擧歩嬌羞花下迷、自矜節柔絶輕※、不倩人扶獨上梯とある...
原勝郎 「鞦韆考」
...何となく気嫌を回復したやうな愛嬌を示して「飯を食はう...
牧野信一 「素書」
...がそれにはあの愛嬌のある狐のやうな顔をした...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...昔の儒者然たる容貌で愛嬌はないが...
山本笑月 「明治世相百話」
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