...中に緑色の嫩枝(わかえ)がすこしと...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その萌黄色(もえぎいろ)の嫩葉に船の燈が映って情趣を添えていた...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...やがて微紅(うすあか)い嫩棄(わかば)に覆われた梢に姿を隠して往った...
田中貢太郎 「春心」
...午(ひる)近くから嫩葉曇(わかばぐもり)に曇っている空を背景にして...
田中貢太郎 「春心」
...風が出て梅の嫩葉(わかば)は風に撫(な)でまわされた...
田中貢太郎 「春心」
...ゆさ/\と嫩(やわ)らかな食(く)えそうな若葉をかぶった白樫(しらかし)の瑞枝(みずえ)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...毛虫芋虫は嫩葉(どんよう)を食むのみに非ず秋風を待って再び繁殖しいよいよ肥大となる...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...籾種(もみだね)がぽつちりと水(みづ)を突(つ)き上(あ)げて萌(も)え出(だ)すと漸(やうや)く強(つよ)くなつた日光(につくわう)に緑(みどり)深(ふか)くなつた嫩葉(わかば)がぐつたりとする...
長塚節 「土」
...街にはそろそろ嫩葉(わかば)も見えだしたが...
原民喜 「壊滅の序曲」
...嫩(わか)い木の葉は浅黄色に陽を透していた...
本庄陸男 「石狩川」
...ふつうのあけびの芽だちの茎と嫩(わか)き葉とを採り...
牧野富太郎 「アケビ」
...そしてその苗が群集して一処にたくさん生え嫩(わか)き梢(すえ)を揃えている場合は各株緑葉の中心中心が赤く...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...さてこのは元来ツバナ(チガヤすなわち白茅の嫩(わか)い花穂である...
牧野富太郎 「植物記」
...そして古木もあれば嫩木もある...
牧野富太郎 「植物記」
...すなわちそれは、今処々ニ之レアリ、江淮蜀漢ニ猶多シ、木ノ高サ丈余、皮ハ青緑色、葉ハ椿〔牧野いう、チャンチン〕ニ似テ闊厚紫色、三月ニ紅紫ノ細花ヲ開キ、七月八月ニ実ヲ結ビ椒子ニ似タリ、嫩ナル時微黄、熟スルニ至レバ則チ深紫、或ハ云ク顆粒緊小久キヲ経テ色青緑ナル者是レ呉茱萸、顆粒大ニシテ久キヲ経テ色黄黒ナル者是レ食茱萸ナリト、恐ラクハ亦然ラザラン(漢文)である...
牧野富太郎 「植物記」
......
宮沢賢治 「疾中」
...雪國では野菜が嫩く柔かくて...
柳田國男 「食料名彙」
...蒙古包の外観内蒙古放牧地帯の一部嫩江の一夜私達は日の暮れない間に斉斉哈爾の城内を一巡し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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