...わたくしには陛下の御酒機嫌の夢を御解き申上げる暇がございません...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...其上日本から渡米した日本人には誰れ彼れの別なく出来る丈け援助を与えられボストンへ行った日本人でセーラムに立ち寄らないものがあると先生の機嫌が悪かったと云う位であった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...主席はやっと機嫌を直したのであった...
海野十三 「人造人間戦車の機密」
...もうそれ丈けで十分嫌疑をかけられるではないか...
江戸川乱歩 「心理試験」
...傍(はた)から見ていても不愉快だ」「だから叔父さんまで嫌(きら)っていると云うのです」僕は返事に窮した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...これは嫌だと云うのは贅沢(ぜいたく)な我儘で到底教師の家(うち)にいる猫などの口にすべきところでない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...夜一人で憶(おも)ひ出すと便所にゆくのが嫌(いや)になる話が多かつたからである...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...あなたのような卑怯な方を私は大嫌いです」美奈子の言葉は激しく上ずって...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「二本差と田螺和(たにしあへ)は嫌ひぢやありませんか」八五郎は鼻を脹らませます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お父樣(とつさん)もお母樣(つかさん)も御機嫌(ごきげん)よう...
樋口一葉 「十三夜」
...粗末な食べもので機嫌を悪くするようなことはございますまいか? ……つまらないことばかりお訊ねして...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...ジェシは嫌悪感を催したが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...そんなに落ち込んだきみを見るのは嫌だな...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...寧ろ主の機嫌を損じて...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...この稽古ひとつ丸ごかしにすましたらちゃんと席へでられるようにして上げましょうね」今夜も上機嫌の師匠だった...
正岡容 「小説 圓朝」
...中には解剖で衣食すると云う意味でかいぼう屋とよぶ不都合な人間も無いではないが之は我我を侮辱する事の甚だしい者である)が何故嫌われるかというと...
森於菟 「屍体異変」
...土地を愛する人たちの負け嫌いが元でありました...
柳田國男 「日本の伝説」
...これが極端になると普通の嫌なものに出合った時と同様に「鼻をしかめる」...
夢野久作 「鼻の表現」
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