...余韻嫋々(よいんじょうじょう)たる悲しさがありましたが...
田中英光 「オリンポスの果実」
...※嫋(じょうじょう)と裾(すそ)を引きながら...
徳田秋声 「仮装人物」
...縷々嫋々として喋りまくったが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...貞奴のあの魅惑のある艶冶(えんや)な微笑(ほほえ)みとあの嫋々(じょうじょう)たる悩ましさと...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...芙蓉齋素絢ゑがく西王母は、桃林を逍遙する仙女の風趣氣高く、嫋々としてゐる...
長谷川時雨 「桃」
...嫋やかな手をさし出した...
久生十蘭 「金狼」
...笑靨(えくぼ)の入った嫋(しなや)かな手を俺の方へさし伸べた...
久生十蘭 「湖畔」
...その中庸を得た嫋(たお)やかな姿で...
牧野富太郎 「植物記」
...艶花(あでやか)にして嫋々(なよなよ)とした立ちすがたであったのです...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...実用主義は強張った理論を嫋(たおや)かにして仕事に着かせる方法である...
三木清 「哲学入門」
...悲しみをあらわす事には嫋々(じょうじょう)切々として...
夢野久作 「能とは何か」
...それはまことに嫋嫋とした美しい線と淡彩から成っていて...
横光利一 「旅愁」
...ホホホホホホホホホ」不意に嫋美(たおや)かな笑いこぼれ...
吉川英治 「剣難女難」
...後ろから歩みも嫋(たおや)かに...
吉川英治 「三国志」
...柳塘(りゅうとう)の緑は嫋々(じょうじょう)と垂れ...
吉川英治 「三国志」
...嫋々(じょうじょう)としてもの淋しい遍路(へんろ)の鈴(りん)が寂寞(せきばく)をゆすって鳴る……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...つい――と嫋(しなや)かな体を横に入れて...
吉川英治 「松のや露八」
...泣いてでもいるらしい町風の嫋女(たおやめ)がややくの字形(じなり)に坐って俯向(うつむ)いている...
吉川英治 「松のや露八」
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