...嫋娜(すらり)と中腰に立って...
泉鏡花 「縁結び」
...大塚匠作(おおつかしょうさく)父子の孤忠および芳流閣の終曲として余情嫋々(じょうじょう)たる限りなき詩趣がある...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...私手をこうやってはいましても」と妻はスタンド台にかけている白魚のように嫋(たお)やかな指を動かして見せた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...嫋(しな)やかな...
田中英光 「オリンポスの果実」
...余音嫋々(よいんじょうじょう)としてその一曲が吹き終った時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...芙蓉齋素絢ゑがく西王母は、桃林を逍遙する仙女の風趣氣高く、嫋々としてゐる...
長谷川時雨 「桃」
...なほ嫋々たる余音を断たないといふほどの心で人を驚かすほどのことはないが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...嫋(たお)やかな背中つきで...
宮本百合子 「アンネット」
...肩をすぼめるような姿勢で(これまで曽(かつ)て見たことのない)嫋々(なよなよ)とした身ごなしでそこへ坐り...
山本周五郎 「半之助祝言」
...嫋々(じょうじょう)としてあたたかな...
吉川英治 「江戸三国志」
...側(かたわ)らから扇で風を送っている嫋女(たおやめ)は余りに優雅(みやび)ていた...
吉川英治 「黒田如水」
...後ろから歩みも嫋(たおや)かに...
吉川英治 「三国志」
...柳塘(りゅうとう)の緑は嫋々(じょうじょう)と垂れ...
吉川英治 「三国志」
...楚々(そそ)――いとも楚々として嫋(なよ)やかな佳嬪(かひん)が列をなしてきた...
吉川英治 「三国志」
...彼女の嫋(なよ)かな双肩(もろかた)を抱きしめつつ...
吉川英治 「私本太平記」
...足をとられそうに嫋々(なよなよ)と見えた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...つい――と嫋(しなや)かな体を横に入れて...
吉川英治 「松のや露八」
...彼女の嫋(しな)やかな手に振上げられた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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