例文・使い方一覧でみる「嫁」の意味

...少年の殺した吾一と云ふ男が姉の嫁入先きをねらつたとかねらはないとか云つてゐるが実は徘徊するも覗ふも吾一はその日は少年の隣村の親類まで行つたかへりに一寸茶店に憩つてゐたのだと云ひ...
伊藤野枝「女教員の縊死」

...お前はやさしい悩みを生む花嫁... お前はやさしい悩みを生む花嫁の読み方
大手拓次「藍色の蟇」

...全く異様のお客様だつたので、娘さんもどうあしらひしていいのかわからず、花嫁さんと、二人の老人にお茶をついでやつただけで、私の背後にひつそり隠れるやうに立つたまま、だまつて花嫁のさまを見てゐた...
太宰治「富嶽百景」

...嫁づいているとすれば... 嫁づいているとすればの読み方
近松秋江「うつり香」

...三千代は嫁（とつ）ぐ可（べ）からざる人（ひと）に嫁（とつ）いだのだと解決した... 三千代は嫁ぐ可からざる人に嫁いだのだと解決したの読み方
夏目漱石「それから」

...既に平岡に嫁いだ三千代に対して... 既に平岡に嫁いだ三千代に対しての読み方
夏目漱石「それから」

...……「御縫さんて人はよっぽど容色（きりょう）が好いんですか」「何故（なぜ）」「だって貴夫（あなた）の御嫁にするって話があったんだそうじゃありませんか」なるほどそんな話もない事はなかった... ……「御縫さんて人はよっぽど容色が好いんですか」「何故」「だって貴夫の御嫁にするって話があったんだそうじゃありませんか」なるほどそんな話もない事はなかったの読み方
夏目漱石「道草」

...花嫁の小浪は、床の前にキチンと坐ったまま、少し固くなっております...
野村胡堂「奇談クラブ〔戦後版〕」

...千之助の妹のお辰を嫁にと申込んで斷られたのを根に持ち... 千之助の妹のお辰を嫁にと申込んで斷られたのを根に持ちの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...グリニャン伯爵のところへお嫁にいった... グリニャン伯爵のところへお嫁にいったの読み方
久生十蘭「だいこん」

...所謂（いわゆる）親の威光を以て娘の嫁入を強うる者もあらん... 所謂親の威光を以て娘の嫁入を強うる者もあらんの読み方
福沢諭吉「新女大学」

...女の子というものは嫁（かたづ）けるまでが心配なものさ... 女の子というものは嫁けるまでが心配なものさの読み方
二葉亭四迷「浮雲」

...その花嫁が国王の財布にお金を入れると同時に... その花嫁が国王の財布にお金を入れると同時にの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「道化玉座」

...そうでなくてもお嫁さんの足が曲らなくなったりしてはことですから...
宮本百合子「獄中への手紙」

...「こんどの嫁入口はたいがい良い方なんでございますが... 「こんどの嫁入口はたいがい良い方なんでございますがの読み方
室生犀星「性に眼覚める頃」

...近く迎えた嫁女であった... 近く迎えた嫁女であったの読み方
柳田国男「山の人生」

...篠咲でもゆい子が東京へ嫁にいった... 篠咲でもゆい子が東京へ嫁にいったの読み方
山本周五郎「青べか物語」

...せめてあの方の嫁（ゆ）かれた家（うち）だけでも... せめてあの方の嫁かれた家だけでもの読み方
夢野久作「あやかしの鼓」

「嫁」の読みかた