...梵天王(ぼんてんおう)と自分の花婿(はなむこ)のことしか考えていませんでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...財産を当に婿養子になりましたり...
泉鏡花 「婦系図」
...婿(むこ)さん居ない...
太宰治 「玩具」
...いかに多くの知人らがそこに集まってることだろう! オイレル老人――その婿――先のほうには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...家を出る時ちょっと引掛けて来た合成酒のせいに違いない)マリヤンが今度お婿さんを貰うんだったら...
中島敦 「環礁」
...「じゃ清水(しみず)に頼んで見てくれないか」友達の妹婿に当る清水は...
夏目漱石 「道草」
...御常は自分の厄介になっている娘婿の事について色々な話をし始めた...
夏目漱石 「道草」
...その婿を嫌っているような様子はなかったろうか」「ヘエ――...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...経師屋の下職じゃ婿にならねえ――と」「泣くな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このお婿さんとかのこと一度でも考えたことあって? お婿さんという人種ね...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...さも誇貌(ほこりが)に婿(むこ)の財産を数え...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ヘラクレス老いて一女あったが相当な婿なし...
南方熊楠 「十二支考」
...娘一人に婿八人、えゝと、婿は七人だつたかいな……(クミがクスクス笑ふ...
三好十郎 「妻恋行」
...昔の時代にも帝王の婿にはある一事の傑出した人物が選ばれたようだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...勝利は次第に人間の方に帰し蛇の婿は刺された針の鉄気に制せられ...
柳田国男 「山の人生」
...「私は千両にするつもりだったが、八百七十両にしかならなかった」「どうしてそんな話をするの」「おまえの金だからだ」と喜兵衛は云った、「千両になったら、私はおまえと二人でこの家を出て、べつに商売を始めるつもりだった、おそのはよくない女だ、おまえをあの女の側に置きたくなかった、あの女は家付きだから、離別をして出すというわけにはいかない、恥ずかしいけれども、私が婿養子で、おそのに逆らえないことはおまえもよく知っているだろう、いや、まあ聞いておくれ、――この年まで、私はずいぶんできない辛抱をして来た、婿になるとき、亡くなった旦那に泣いて頼まれたことと、おまえという者がいたから、きょうまで辛抱して来たんだ、さもなければとっくにとびだしてしまうか、もっと悪いことになっていたかもしれないんだ」「そんな話やめて、お父つぁん」とおしのが遮った、「病気に障ったらどうするの、あたしもう聞くのはいやよ」「もうすぐだ、もう少しだから聞いておくれ」と喜兵衛は云った、「いいか、私はおまえ一人を頼りに生きて来た、婿の縁談をきめなかったのも、二人でこの家を出るつもりだったし、べつに商売を始めたら、そのとき縁組をする手筈がつけてあったんだ」金はその目的で溜(た)めたものだ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...父親はやっぱり婿だそうで...
山本周五郎 「末っ子」
...郡馬(ぐんば)(王の女婿(むこ))となったが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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