...ある縉紳(しんしん)の家にいる婢(じょちゅう)を買って細君にしたが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿霞」
...「お客さんだよ」左側の料理場らしい処から男の声がすると小柄(こがら)な婢(じょちゅう)が出て来たが...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...云うと婢はにやりとしたが...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...日本橋区(く)本町(ほんちょう)三丁目一番地嚢物(ふくろもの)商鈴木米次郎方の婢(じょちゅう)おきんと云うのが...
田中貢太郎 「簪につけた短冊」
...いただきましょう」貴婦人は年とった婢に言いつけてかの女を呼びにやった...
田中貢太郎 「崔書生」
...婢(じょちゅう)が客を玄関脇から伴(つ)れて来たところであった...
田中貢太郎 「春心」
...婢はその後から随って往った...
田中貢太郎 「竇氏」
...後(あと)で判るでしょうから」それを聞くと婢はすぐ出て往った...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...中には白娘子が平生(いつも)と同じような姿で小婢と二人で坐っていた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...お嬢様」と婢(おんな)の呼び来たりて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...独りで老婢をやとって暮していた...
豊島与志雄 「椎の木」
...婢僕(ひぼく)や農夫などの平民たちから遠ざかっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...第(だい)一は婢女(をんな)どもの手前(てまへ)奧樣(おくさま)の威光(ゐくわう)が削(そ)げて...
樋口一葉 「十三夜」
...給事の婢(おんな)が不慣れなので迷惑(まごつ)く程には手が廻わらず...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その跡へ緑翹(りょくぎょう)と云う十八歳の婢が来た...
森鴎外 「魚玄機」
...併(しか)し特に下婢(かひ)などの寡(すくな)い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...庖丁人(ほうちょうにん)やお下(しも)の婢(おんな)たちであったろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...家人や奴婢が、外から何を聞いて来て告げ口しようと、笑っていることに決めた...
吉川英治 「平の将門」
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