...下婢(おさん)をお傍(そば)へお置き遊ばしたとお思いなさいまして...
泉鏡花 「歌行燈」
...婢を呼んで王のために夜具の仕度をさしながら王にいった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...婢(じょちゅう)や媼(ばあや)は恐れて逃げてしまった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「五通」
...「御飯を持ってまいりました」婢(じょちゅう)の声がするので省三は眼をやった...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...婢(じょちゅう)でも呼びによこすかも判らないぞ...
田中貢太郎 「水魔」
...婢は裏山から引いた筧(かけい)の水を汲んで来てそれを足盥(あしだらい)に入れ...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...婢(じょちゅう)の名は金蓮(きんれん)であると云った...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...人の気配がして小婢が引返してきた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...お秋の代りに物靜かな老婢が廊下を歩いて來て...
近松秋江 「箱根の山々」
...ヤッコ(家つ子)といわれた奴婢はあっても...
津田左右吉 「日本歴史の特性」
...「下女のお吉(きち)でございます」「長くいる婢(おんな)か」「いえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...侍婢(をんな)どもから其樣(そん)な噂(うわさ)も聞(きこ)えまするけれど彼(あ)れほど働(はたら)きのある御方(おかた)なり...
樋口一葉 「十三夜」
...下婢(かひ)と書生の三人暮しにていよ/\世間婦人の常道を歩み始めんとの心構(こゝろがま)へなりしに...
福田英子 「母となる」
...鏡台をさゝげた下婢が後から追ひかけて来ると彼女は...
牧野信一 「籔のほとり」
...この新しき井の号を袖干井(そでひのい)とつけて濡(ぬら)しこし妹が袖干(そでひ)の井の水の涌出(わきいづ)るばかりうれしかりける家に婢僕(ひぼく)なく...
正岡子規 「曙覧の歌」
...いふがまゝに下り立ちて草鞋などつけんとするにいかでさるひまのあるべき早く/\と叫びながら下婢は我荷物草鞋杖笠など両手にかゝへてさきに走る...
正岡子規 「かけはしの記」
...因ってこの婢に乳養せしむると...
南方熊楠 「十二支考」
...または僕婢として...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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