...」娘分のいふのに...
泉鏡花 「遺稿」
...娘分は湯上りに化粧した頸を垂れ...
泉鏡花 「遺稿」
...」娘分のいうのに...
泉鏡花 「遺稿」
...お春さんは爺さんの娘分(むすめぶん)になって居る若い女だ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その得意先(とくいさき)の一軒(けん)で橋場(はしば)の妾宅(せふたく)にゐる御新造(ごしんぞ)がお糸(いと)の姿(すがた)を見て是非(ぜひ)娘分(むすめぶん)にして行末(ゆくすゑ)は立派(りつぱ)な芸者にしたてたいと云出(いひだ)した事からである...
永井荷風 「すみだ川」
...その得意先(とくいさき)の一軒で橋場(はしば)の妾宅(しょうたく)にいる御新造(ごしんぞ)がお糸の姿を見て是非娘分(むすめぶん)にして行末(ゆくすえ)は立派な芸者にしたてたいといい出した事からである...
永井荷風 「すみだ川」
...お前を贔屓(ひいき)にする」「有難う存じます」「お前は木津屋の娘分だと言うたな」「はい...
中里介山 「大菩薩峠」
...旅籠屋(はたごや)の花屋の娘分として育てられた女であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...あのあなたの娘分のお松どのに逢って来ましたよ」「お松に...
中里介山 「大菩薩峠」
...おいででございますか」「どなたでございます」「金助でございます……」「金助さんですか」娘分のお梅が駈け出すと同時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...親方のお気に入りの娘分...
中里介山 「大菩薩峠」
...お夏という十九になるのを娘分にして貰い受け...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寺西の娘分といふのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...木戸の外には坂なりに隣の家のお勝手口があり、隣の内儀はお勝手に居たが、誰も人は通らなかつたと言ふし、彌之助が坂下から歸つて來て、路地を入つて、隣の家のお勝手口の前へ來たとき、嫁のお玉の驚く聲を聽いたといふから、どう考へても殺し手はありませんよ」「家の中には?」「花嫁の部屋は十文字に綱を引いて、虫干の着物で一パイだ、それを掻きわけて、自分の部屋へ戻つて來ると、娘分のお駒が、嫁のお玉の一番晴れの振袖を着て、帶まで締めて、扱帶(しごき)を卷いたところを、後ろからズブリと背中を突かれた」八五郎の説明はなか/\行き屆きますが、それでも平次を承服させるわけには行きません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それから奉公人ともなく娘分ともなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其所の十二三になる娘分の児を蹴ッ飛ばしたとかで...
羽志主水 「越後獅子」
...十八になる娘分の春美がただ粉を牛込の方でみつけたとて購つて来た...
正岡容 「下町歳事記」
...県下駿河国(するがのくに)安倍郡(あべごおり)豊田村(とよだむら)曲金(まがりがね)の素封家海野寿作(うんのじゅさく)の娘分(むすめぶん)である...
森鴎外 「渋江抽斎」
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