...お末は年齢からいえば二十二歳という娘ざかりであったが...
海野十三 「地獄の使者」
...少し見ないでいるうちに……」ハチ切れそうな娘ざかりの肉づきが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「はい、はい」「泣く子と地頭(じとう)には勝たれねえってことを知っているかね」「知っておりますよ」「ところで、お前さんのそのお茶屋へ売ったという娘さんは、今年いくつにおなりだえ」「十七になりましたでございます」「十七……いいところだね、十七姫御が旅に立つってね」「はい、はい」「きりょうは、どうだね」「左様でございますね、瓜の蔓(つる)に茄子(なす)はならねえのでございますから」「だって、お前、鳶(とんび)が鷹(たか)を生むということもあるぜ」「へえ、まあ、不具者(かたわ)でないのが見(め)っけものでございますよ」「鬼も十七、山茶も出ばなといって、不具(かたわ)でさえなけりゃあ、娘ざかりだから、乙なところがあるにきまってらあな」「どういうものですか」「どうだい、その娘さんに、これから婿(むこ)を取らせなさるのかい、それとも嫁(よめ)にやってもいいのかい」「そりゃ、まだ兄弟が幾人もございますから、相当なところがあれば、片附けたいのでございますよ」「そうか、ひとつ世話をして上げようかね」「お頼み申します」「江戸じゃいけねえのかい」「お江戸なんぞへ、山出しのあれが納まるものじゃございません」「それじゃ奉公はどうだい、堅気のところならよかろうじゃねえか」「堅いところがございましたら、お世話を願いたいものでございます」こんな話をしながら辻のところへ来ると、家並(やなみ)の角に一つの辻ビラがありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ことに娘ざかりのこの子たちを...
中里介山 「大菩薩峠」
...娘ざかりをあだに過させ...
中里介山 「大菩薩峠」
...女子がまだ娘ざかりでございました...
中里介山 「大菩薩峠」
...娘ざかりの凝脂(ぎようし)が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...娘ざかりをすごしてしまひ...
林芙美子 「うき草」
...二十三の娘ざかりである...
林芙美子 「河沙魚」
...娘ざかりは山茶も出ばなの色ふかく...
樋口一葉 「花ごもり」
...娘ざかりら」「なにかうめえ蔓(つる)でも捉めえやがったな...
山本周五郎 「風流太平記」
...七の娘ざかりとなっているはずである...
吉川英治 「大岡越前」
...母ももういないしなあ……娘ざかりをこんな山小屋に送らせ...
吉川英治 「鬼」
...娘ざかりの絶頂にあったばかりでなく...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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