...姥桜も散り過ぎた大年増...
江見水蔭 「死剣と生縄」
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谷崎潤一郎 「春琴抄」
...何処やらにまだ姥桜(うばざくら)の色香さえもあって...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...所謂年増美とか姥桜とかは全くないと云われる...
豊島与志雄 「北支点描」
...今日は姥桜(うばざくら)に水の滴るような丸髷姿(まるまげすがた)のお絹でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...金泥に姥桜の散しを置いた小型の翳扇が一面欠けてゐるだけで...
牧野信一 「籔のほとり」
...さる老落語家の手記によると、於梅は寄席では主に手踊りなど見せていたらしいが、衰残の大姥桜、せっかくの踊りも脂気が抜けてただいたましく寄席もひと廻り巡演しただけで好評再演というわけにはいかず、最後は郡部の寄席へまで看板を曝(さら)した、とある...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...此はその再出演の姥桜時代を詠んだものと見える...
正岡容 「大正東京錦絵」
...あはれ姥桜、残んのいろ香艶に婉なる三十女お藤が匂(かぐ)はしき体臭よ...
正岡容 「山の手歳事記」
...同時にまだ見ぬ姥桜(うばざくら)の未亡人の不幸せな宿命の上がしきりとあわれにいとしく考えられた...
正岡容 「寄席」
...それぞれ五十の大姥桜が満更美しくなくもないと云ふことは...
正岡容 「寄席風流」
...そこいらにも見え透いておりますようで……そこで姥桜の...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...モウ四十に近い姥桜(うばざくら)とは夢にも思えない豊満な...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...姥桜の花が散つた後に青く小さな実が見えてゐた...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
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