...姨捨山の姥石(うばのいし)なぞッて...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...姥さんにその由を申込んで置いた...
薄田泣菫 「茶話」
...姥鷺(うばさぎ)はさしぐむ水沼(みぬま)...
薄田淳介 「白羊宮」
...ぼくは大正二年、東京赤坂で生れたが、爾来(じらい)、既に胸の悪かった亡父が渋谷、三浦三崎、鎌倉材木座、姥ヶ谷と転々、居を移したのに従い、十歳頃まで一個所に安住した思い出はない...
田中英光 「さようなら」
...草津の姥(うば)が餅(もち)も昔のなじみなれば求めんと思ううち汽車出でたれば果さず...
寺田寅彦 「東上記」
...粗忽の者は姥捨山の派生伝説位に考えているようであるが...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...近松門左の『嫗山姥(こもちやまうば)』二に荻野屋の八重桐一つ廓の紵巻(おだまき)太夫と情夫を争う叙事に「大事の此方(こなた)の太夫様に負を付けては叶うまい加勢に遣れと言うほどに……彼処では叩き合い此処では打ち合い踊り合い……打ちめぐ打ち破る踏み砕く...
南方熊楠 「十二支考」
...「姥竹(うばたけ)かい」と母親が声をかけた...
森鴎外 「山椒大夫」
...姥竹は舟(ふなとこ)に倒れた...
森鴎外 「山椒大夫」
...姥(うば)が淵(ふち)という池が小さくなって残っていて...
柳田國男 「日本の伝説」
...それが子安姥神の三途河の婆になって後も...
柳田國男 「日本の伝説」
...殊に山姥は見たところは恐ろしいけれども...
柳田國男 「日本の伝説」
...そうしてその山姥ももとは水の底に機を織る神と一つであったことは...
柳田國男 「日本の伝説」
...天徳年間に山姥ここに住し三児を長養したと伝説せられる...
柳田国男 「山の人生」
...姥捨山の眞理今でも信州に姥捨山という所がある...
山浦貫一 「老人退場説」
...てめえ達ゃ濡れて帰れ!」十三姥捨(うばすて)と冠(かんむり)ヶ岳(たけ)を右のほうに見ながら善光寺平(だいら)を千曲川に沿って...
吉川英治 「銀河まつり」
...足柄山の山姥(やまうば)よりこれは生やさしい山中生活ではない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...唄いながら逃げ出した――本能寺の西の小路は暗いげなあずさの姥(おうな)が白いもの化粧(けわ)いして漢女子(あやめこ)産(う)んだり紅毛子(あかげこ)産んだりタリヤンタリヤンタリ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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