...私は顔も洗わずに天文学に委しい教授の処に駈けつけた...
有島武郎 「北海道に就いての印象」
...それ等の荒し手に就いてのもつと委しい私達の話をまだ続けるのを待つ間に...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それにしましても話さなければならないような羽目になってわたしがしゃべってしまいましたというだけでどんないきがかりからそうなったのやら委しいいきさつを申しませぬので父にもおしずのしたことは解(げ)せぬところがあったのでござります...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...委しい事なんかあたしが何を知っているのよ」「あははは」この連中に取り巻かれるのは不愉快だとは思いながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...きっとそなたに委しい話をして聞かすことが出来るだろう...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...そんなこと委しいに書いてありましてん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...もっと委しい事情を訊き糺(ただ)さねばそのままに寝られるどころではない...
近松秋江 「狂乱」
...委しいわけを知らぬおかみは...
近松秋江 「狂乱」
...委しいわけは知らんが...
近松秋江 「狂乱」
...そんな委しいこと知らはりゃしまへん...
近松秋江 「狂乱」
...もっと委しいことをあれこれと訊ねてみた...
近松秋江 「狂乱」
...自分ももうその時分の委しいことは大方忘れているが...
近松秋江 「霜凍る宵」
...そこで農事に委しい人を頼まうといふことになつて相馬(さうま)藩から二宮(みや)金(きん)二郎(らう)(尊徳(そんとく)翁の子(し)...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...父から委しいことを聞いて...
林芙美子 「雨」
...三日の内に委しい手紙を出してなるべくは此方(こっち)にも両親に立会ってもらいたい」主人「それがいいさ...
村井弦斎 「食道楽」
...モー此方(こっち)の事は極まったから郷里の両親へ委しい手紙を出して婚礼の承諾を受(うけ)たいと思っていたところ郷里(くに)から至急の手紙が来ていよいよ従妹の一件を宣告されたね...
村井弦斎 「食道楽」
...委しいことは知らないんだが...
横光利一 「旅愁」
...委しい事は阿母さんなんかに被仰(おつしや)らないけれど...
與謝野寛 「蓬生」
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