...しまいこんでおくにはどこにおくにも始末の悪い代物だった...
有島武郎 「星座」
...女といふものは始末の悪いものだな...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「薔薇」
...由来我々筆舌の徒ほど始末の悪いものはない...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...なかなかちょっと始末の悪い質(たち)の婦人...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...しかし紙の焼けた残滓は始末の悪いものである...
外村繁 「澪標」
...旗本の次男三男という始末の悪いやくざ者を集めて来ては...
中里介山 「大菩薩峠」
...始末の悪い人達だね」これは会社員島幾太郎(いくたろう)...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...あれほど始末の悪いのは滅多にありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...六郎は全く始末の悪い存在で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人間の始末の悪いのを知りながらかなり深く交わっていたことは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...始末の悪い人間には違いないが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...他人よりも始末の悪い別れ方になるのね」ゆき子が...
林芙美子 「浮雲」
...電話につたわって来る九太の声は他人より始末の悪いおよびごしの声で...
林芙美子 「帯広まで」
...まつたく世の中に名士つてえ奴くらゐ始末の悪いものはない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...はなはだ始末の悪い結果を来たしている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「小人という者ほど始末の悪い者はない」金ヶ崎城からお退がりになる度...
吉川英治 「茶漬三略」
...いちいち浄玻璃(じょうはり)の鏡にかけて睨んでいるような男――なんとも始末の悪い紐だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...実に憎い始末の悪い女と思うが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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