...他の船にかけ引き進退の合図をする)の船頭が頭をあつめて相談をし始める...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...今まで陶酔したようにたわいもなく波に揺られていた船の艫(とも)には漁夫たちが膝頭(ひざがしら)まで水に浸って、わめき始める...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
......
伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...緑さん始めるぜ」そういうが早いか...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...しかしさういふ心持で俳句界に臨んでゐる人が今の処絶無であるから瑰((ママ))より始める積りで私は其方針を取つて居る...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...かくて論争は絶望的に旋回し始めるであろう...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...一文商(あきな)ひでも始めるなら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(食べ始める)子守子が――前のとは違う――負うた子を風車であやしながら来(きた)る...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...事物は決して存在し始めることができない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...スミスやリカアドがそれをもって始めるところの...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...沁(し)み沁(じ)み美味さ嬉しさを味いつつ食べ始める...
宮本百合子 「一太と母」
...いとわしく思う心の起り始めるのも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お留守になり始める先生...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...左右の呑み屋は客のこみ始めるときで...
山本周五郎 「ちゃん」
...また自分のお饒舌りを始める...
山本周五郎 「山彦乙女」
...子供達は按摩の後からぞろぞろついてまた按摩の真似をし始める...
横光利一 「街の底」
...ノートル・ダムの尖塔が見え始めるとそれもすぐ忘れたらしく...
横光利一 「旅愁」
...水夫の真似(まね)をして泳ぎを始める...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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