...今まで陶酔したようにたわいもなく波に揺られていた船の艫(とも)には漁夫たちが膝頭(ひざがしら)まで水に浸って、わめき始める...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...材料の蒐集を始める...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...大洞先生が大気を始めると何時でも音楽や小説の咄に紛らしてお了ひなさる...
内田魯庵 「犬物語」
...爺さんは長い髯を扱(しご)きながら色々な自慢話を始める...
薄田泣菫 「茶話」
...翌日日が出ると四階から天降ってまた働き始める...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...さあ、始めるよ、『スクルージ伯父さん!』」「宜しい! スクルージの伯父さん!」と、彼等は叫んだ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...ということを人々は探索し始めるのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...生涯なに一つ始めることも...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...彼は眼をそらして本を読み始めるか...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...天気は崩れ始める...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...いつから始めるつもりだい」「近々のうちやるさ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...我々の幸福な人生を始めるんだ」翌朝...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...人間がかんしゃくを起こすときのように目玉をくるくる回し始める...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...あごに髯(ひげ)の生え始める頃までのばしたが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それがこわれ始めるときなのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...新八はすぐに稽古を始める...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...啼き始めると續けさまにその物悲しげな啼聲を續けるのであるが...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...西欧に於てはカンターベリーのアンセルムス(1033―1109)がスコラ哲学を始めるに至った...
和辻哲郎 「鎖国」
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