...又処女崇拝は処女たる事実を知つた後に始まるものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...さっき悦子のが始まる時にフリッツが知らせに行ったので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...……私たち一族の不幸は母の自殺から始まる...
種田山頭火 「其中日記」
...いつとなくその現代がなくなつて了つて更に新しい現代が始まる...
田山録弥 「現代と旋廻軸」
...その意義を自覚的に強調したのはプドーフキン一派の人に始まるかもしれないのであるが...
寺田寅彦 「映画芸術」
...音楽の始まる前の合図にガタンガタンと板の間をたたくような音をさせるのはドイツのと違っていて滑稽(こっけい)な感じがしました...
寺田寅彦 「先生への通信」
...これが始まるのである...
寺田寅彦 「路傍の草」
...三アリストテレスに始まる所謂形式論理は...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...認識は経験と共に始まるが...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...その日ちょうど同じ時間に講義の始まる時間割になっていたので...
夏目漱石 「こころ」
...それを知つて居るのか」「主人の小言が始まると店中のものは近所(そば)へ寄りつきません」「彌吉の部屋を覗いたといふのは何時のことだ?」「二階へ登る時と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家の中は何時(いつ)まで経っても火の車さ」「――――」「上野の戦(いく)さが始まると...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...俺をいつまでもこんなところに置いておく筈はないから間もなく訊問が始まるだろうが...
久生十蘭 「魔都」
...子供会の始まるまでには...
槇本楠郎 「仔猫の裁判」
...物は何らかの意味――それが物理学的意味のごときものであるにしても――を表現するものとして我々に呼び掛けるところから我々の認識作用が始まるのである...
三木清 「解釈学と修辞学」
...カントに始まるとさへ見られてゐるからである...
三木清 「認識論」
...後魏または呂光より始まるという...
南方熊楠 「十二支考」
...奈良朝の文武帝に始まるというから...
吉川英治 「天皇と競馬」
便利!手書き漢字入力検索