...若い都の商人(あきゅうど)と妹背(いもせ)の契(ちぎり)を結んだ上...
芥川龍之介 「俊寛」
...漣の『妹背貝(いもせがい)』と...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣はその時あたかも『新著百種』中の『妹背貝』を書終って...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...(十)はれて妹背となる日をば...
田澤稲舟 「五大堂」
...妹背山の芝居(しばい)をおぼえているだろう? あれがほんとうの妹背山なんだとさ」と...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...いつも川下から眺めてばかりいた妹背山のある方へ取った...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...妹背の山は、あの橋の上で眺めた時はもっとずっと上流にあるように思えたが、ここへ来るとつい眼の前に立つ二つの丘であった...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...―――妹背山(いもせやま)婦女庭訓(おんなていきん)の作者は...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...妹背山の次には義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)があるんだよ」と...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...つまり妹背山の作者が実景を見てあの趣向を考えついたように...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...この縁談は纒(まと)まりさうもなかつたんですつて」「まるで妹背山(いもせやま)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...坪内先生の「妹背山」の試演がその式で紅葉館で催されたことはあるが...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...踰(こ)えれば先は妹背山(いもせやま)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...峰を隔てた山鳥の妹背(いもせ)のような気がして苦しかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...妹背の契りを結ぶ者は有り得なかつた...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...土佐(とさ)の妹背島(いもせじま)の由来として著録せられている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...あることか、二三日のちの消息は、新男君(にひをとこぎみ)、うちつけに、その夜中より病して、妹背の契り、空しくも、うたかたとなり、永久に帰らぬ国へ、翌る日の十七日に、赴くと、逝(かく)れましぬと、云ふものか、報ずるものか...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...『茶の伴や妹背いそちの雪月花...
若山牧水 「樹木とその葉」
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