...若い都の商人(あきゅうど)と妹背(いもせ)の契(ちぎり)を結んだ上...
芥川龍之介 「俊寛」
...漣の『妹背貝(いもせがい)』と...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...坪内逍遥氏の『小説神髄』や『書生気質(しょせいかたぎ)』や『妹背鏡(いもせかがみ)』や...
高浜虚子 「子規居士と余」
...明日(あした)の出し物は妹背山(いもせやま)だそうだから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...これとお経の読みかたとを習うために惜しいところで妹背山(いもせやま)の芝居を切り上げて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...その二妹背山(いもせやま)津村は何日に大阪を立って...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...あれがその妹背山か」と思い...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...いつも川下から眺めてばかりいた妹背山のある方へ取った...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...妹背の山は、あの橋の上で眺めた時はもっとずっと上流にあるように思えたが、ここへ来るとつい眼の前に立つ二つの丘であった...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...妹背山の次には義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)があるんだよ」と...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...忠臣蔵四段目、二度目の清書、妹背山三段目、杉酒屋、安達原三段目などは、私は写しもし、またいくらか暗記もした...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「妹背山(いもせやま)」の鱶七(ふかしち)が長裃を着けるのと...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...この縁談は纒(まと)まりさうもなかつたんですつて」「まるで妹背山(いもせやま)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妹背山(いもせやま)の漁師鱶七のように横柄に着膨れて谷川に沿った一本道を歩いて行ったが...
久生十蘭 「生霊」
...憂き十年一人の人と山小屋の素子の妹背の如く住みにき明治三十四年から十年間の晶子さんは相当世間に認められ独り歌許りではなく新訳源氏を出しては上田敏さんから紫女と才分を等しうするものと折紙をつけられ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...妹背の契りを結ぶ者は有り得なかつた...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...だから妹背の門松といい...
柳田國男 「歳棚に祭る神」
...妹背山(いもせやま)でも...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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