...妥当を欠く非難を免れまい...
芥川龍之介 「「菊池寛全集」の序」
...此處置は益我心を妥(おだやか)ならざらしめき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...自然主義者のある人々がかつてその主義と国家主義との間にある妥協を試みたのを見て...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...政府の仲介で鉱業主と被害民の間に妥協が成立して...
伊藤野枝 「転機」
...世界の公道はいかに踏みへらされ埃(ほこり)っぽくなっていることだろう――伝統と妥協との轍あとはいかにも深くなっているにちがいない! わたしは船室におさまって航行することを好まず...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...このいいかたは妥当でないと思う...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...そこに表われるものは正に妥当の概念である...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...「妥当の領域」に於ては...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...妥協は不可である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...幾らかこの妥協氣分から生れて來てゐると見なければならぬものであつて...
内藤湖南 「維新史の資料に就て」
...すった揉んだのあげくに見つけた妥協案が...
本庄陸男 「石狩川」
...科学は時と処を超えて通用する即ち普遍妥当的といわれる知識を求める...
三木清 「哲学入門」
...それは諸内容の間にどのやうな關係が妥當し得また妥當すべきであるにしても...
三木清 「認識論」
...天下一品といふべしといひしは妥なる評なり...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...「所詮(しょせん)父と妥協して遣る望はあるまいかね...
森鴎外 「かのように」
...之は功利主義であって、妥協と偽善、打算と物慾の発生地である...
矢内原忠雄 「読書と著書」
...通例はこれを田余(たあまり)すなわち未用地の義とするが妥当でない...
柳田國男 「地名の研究」
...妥協組とみて間違いはあるまい...
吉川英治 「新書太閤記」
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