...そうしちゃ妙な事云って...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...さうして部長の審問の仕方の巧妙なのに感心した...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...奇妙な山が見える...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...妙なひげをはやした東洋人の顔であった...
海野十三 「太平洋魔城」
...妙な助手がふえていた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...奇妙な探り合いであった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...むやみとその胸のあたりを抓(つね)るのか引っ掻くのか妙な折檻(せっかん)をする...
田畑修一郎 「石ころ路」
...とがった急な屋根、奇妙な小塔、大きな白い時計面、小さな円柱の並んでる各階、無数のガラス窓、人の足ですりへってる階段、左右二つの迫持(せりもち)、そういうものをつけてそこに、グレーヴの広場と同平面に控えている...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...彼女の遣口(やりくち)が一番巧妙なんだろうとも考えた...
夏目漱石 「行人」
...此處へ一人で寢んで居なさるのか」平次はフト妙なことに氣がつきました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...谷口は妙な腰付をしながらボンヤリその後を見送っていたが...
久生十蘭 「魔都」
...そこから妙な音が洩れる...
久生十蘭 「魔都」
...彼(か)の女(ぢよ)の心持は妙な寂しさに覆はれました...
牧野信一 「美智子と歯痛」
...「ではこの山で少し休もう」と中へ/\と上って行くと今まで聞いたこともないび妙な音楽が耳に入ってくる...
槇村浩 「鶴と鶯」
...素直さよりもより深く鬱屈を暗示したということは微妙なことだったと考えられる...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...「それらはそっぽをむいてさらに微妙な意味を響かせている」と言っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...奇妙な恐ろしい恰好の椅子に坐らせられて...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...そんな妙な形容詞が脳裏に浮んだ瞬間私は腰掛けていた椅子をはねのけて彼を抱き起し...
蘭郁二郎 「息を止める男」
便利!手書き漢字入力検索