...如露亦如電という言葉は必ずしも誇張ではないことを感じた...
芥川龍之介 「本所両国」
...遍(あまね)く御施しになろうという如露の水を一雫...
泉鏡花 「婦系図」
...如露(じょろ)で水をやっているのが見えた...
海野十三 「爆薬の花籠」
...如露を持つたなりに振り返つて...
田中貢太郎 「海異志」
...自分が育てもしない癖に」お島は如露を提げて...
徳田秋声 「あらくれ」
...如露に水を一杯入れてしまった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...南瓜(かぼちや)や糸瓜(へちま)のうす白く粉をふいたやうな苗が楕円形の二葉をそよがせてるのを朝晩ふたりして如露で水をかけてやる...
中勘助 「銀の匙」
...垣に結(ゆ)うた竹の先に洗濯した白足袋(しろたび)が裏返しに乾(ほ)してあってその隣りには如露(じょろ)が逆(さか)さまに被(かぶ)せてある...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...何をそんなに面喰らっているんだい」平次は落着きはらって如露(じょろ)を沓脱(くつぬぎ)の上へ置きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...馬の尻尾てえやつは如露(じょうろ)で水を撒いて芽を出させるというわけにはゆかない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...半分水のはひつてゐる如露を見つけた...
堀辰雄 「春日遲々」
...――「その如露、その中にはひつてゐる、そして木の影がうす暗くしてゐる水、その水の面をすいすいと泳いでゐる一匹の兜蟲、――それらの意味のないものが、何か無窮の前に自分が立たせられてゐるかのやうな戰慄で充たし、自分を頭から足の先までぶるぶると震はせました...
堀辰雄 「春日遲々」
...そこの建物の上へ大きい大きい如露をもって行ってサーサァと思いきり水を注ぎかけてあげたい感じです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...」「この如露だな...
室生犀星 「帆の世界」
...側(かたわら)なりし如露(じょろ)にてしたたか打たれぬ...
森鴎外 「うたかたの記」
...画伯は「文晁の彩色だからこのくらいのことは平気だ」としきりに如露(じょろ)で水をかける...
山本笑月 「明治世相百話」
...如露――そうは行くめえ...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...如露(じょうろ)――そうは行くめえ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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