...「その今朝の男の靴跡も如才(じょさい)なく検(しら)べてあるんです...
江戸川乱歩 「殺人迷路」
...女はちよいと如才のない樣子をすれば...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...軍の組織に大童になっている一方、女王の意志ははっきりしないし、自分の職務には気を配らなければならないし、四方八方からせきたてられて疲労困憊しながら、それでもエセックスは時間とエネルギーの僅かな余裕を見出して、司法部内の大官へ三通の手紙を書いて、如才ない、熱をこめた文章で、自分の友だちを推挙した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...逢ふ人ごとに如才なく弁舌を振ふのである...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...実際今夜あたりでももう少し如才なくしてくれるとよいのだが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...如才なく立廻らないと損ですからねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...如才なく丸山勇仙が猪口(ちょこ)をつきつけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その方が早いぞ」白旗直八(しらはたなおはち)は如才なく仲裁説を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御苦勞樣でございます」幸七は如才なく小腰を屈めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それにあの才走つた如才のない音吉は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何分頼むぞ」二千二百石取りの殿樣にしては如何にも如才ない調子でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お組の磨き抜かれた顔は如才もない愛嬌がこぼれます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...如才なく寺社の方に渡りをつけて居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さア」などと如才もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼女は実に如才ない...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...何も頭痛にやむことはないさ!』とあっさり如才のない諺で片づけてしまったものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...如才ない受け答えをしようとして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それとお母様への心がけなど」「あの子もなかなか如才(じょさい)ないところがあるでの...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索