...風候水色の好適なる裡に...
石井研堂 「研堂釣規」
...この芝居の好適例である...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...これぞ禍いを変じて福となした好適例で...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...その好適例たる可く...
高木敏雄 「比較神話学」
...――とにかく清遊地としては好適であることを疑はない...
種田山頭火 「行乞記」
...地質時代でもある時代におけるこうした環境条件が特に突然変異の誘発に好適であったために...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
...しかし一人の科学者の仕事が如何にその人の人格と環境とを鮮明に反映するかを示す好適例の一つを吾々はこのレーリー卿に見るのである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...しかしちょうど今言ったような場合の好適例はまだ見いださないのであるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...伯母の膝許が最も好適の地と感ぜられた...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...人界を離れたマウナ・ロアの山頂が好適だというのは...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...不思議にもプロレタリア文学は比較的好適な条件のもとにおかれてあるという事情にもよるのである...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...序幕としては好適...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...合唱には好適の径(みち)だつた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...カシなどその好適例に算(かぞ)うるを得べくこれらは皆が雌穂雄穂あってその雄花穂を雄といいその雌花穂を雌と称える...
牧野富太郎 「植物記」
...さらにいま一歩をすすめて『柳多留』正系の川柳点こそ好適とかう考へたその日から...
正岡容 「東京万花鏡」
...第三者は自分のことを好適な配偶を得たと見ることであろうとお考えになると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...極めて稀に存在する夢遊病の好適例に非(あら)ずやと思惟(しい)して出張したるところ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...伝道を開始するにはミヤコよりも山口の町の方が好適であること...
和辻哲郎 「鎖国」
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