...勿論好ましい事ではない...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...間の抜けたところを一層好ましいものに思つてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...且つ大都會を好ましいものにするところの或種の興奮に襲はれた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...それは勝浦の旅館で知りあった婢(じょちゅう)にそっくりの好ましい姿であった...
田中貢太郎 「馬の顔」
...まことに好ましい相手ではあるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お忘れないやうに――近うお出下さるやうに――』『わかつた! わかつた』他の女のことをあまり手ひどく嫉妬されるのはそれは好ましいことではなかつたけれども...
田山花袋 「道綱の母」
...好ましいようであった...
徳田秋声 「足迹」
...「褐(かつ)(粗衣(そい))を被(き)て玉を懐(いだ)く」という生き方が好ましい...
中島敦 「弟子」
...片隅でその雛(ひな)を孵(かえ)すのに好ましい所だ...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...これから先どうなることだろうか? 自分の前にはどんな日々が立ちはだかっていることだろうか! 万事を切り抜けて好ましい結果に通じる道を発見するだろうか? きわめて慎重な弁護をやろうというのなら――そしてそれ以外のことはいっさい無意味なのだ――きわめて慎重な弁護をやろうというのなら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...刺戟の強いほうが好ましい...
久生十蘭 「無月物語」
...とても好ましい借家人なので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...またこの祖母の家を最も好ましい「仕事の場所」に選んで永い滞在を乞ふた近頃のことである...
牧野信一 「籔のほとり」
...相撲放送の解説者はまことに好ましい音声を聞かしてくれる...
三好達治 「棋家の文章など」
...好ましい立ちすくんだ枝枝が心に触つてくる...
室生犀星 「故郷を辞す」
...好ましいものも好ましからざるものも...
山本周五郎 「風流太平記」
...「世評は世人の好ましいように作られる場合もある...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...音色に鬼韻(きいん)のあるのは好ましいとさえ思うが...
吉川英治 「八寒道中」
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