...嘉吉はいつものように人の好い顔を崩して...
池谷信三郎 「忠僕」
...婆さんは人の好い顔をしていた...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...あまり好い顔をして見せなかった...
近松秋江 「狂乱」
...泣くか何うかして憂いに沈んだ時に一寸々々(ちょいちょい)品の好い顔をして見せた...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...自分を迎えてくれる衆(みんな)の好い顔をでも見なければ埋らないと言うのであった...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼はあまり好い顔をしなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...白髪頭に鉢巻(はちまき)を締めて皺(しわ)で小さくなったような人の好い顔をあげて云うのだった...
徳永直 「冬枯れ」
...好い顔もしない爺(じい)さんに...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...心のうちでは好い顔をし得ないその自分を呪(のろ)っていた...
夏目漱石 「道草」
...「金の話だから好い顔が出来ないんじゃない...
夏目漱石 「道草」
...愛想の好い顔を振り仰いで...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...いろいろの人がちよつと好い顔を見せて直様(すぐさま)つまらない事に成つてしまふのだ...
樋口一葉 「わかれ道」
...ともかく気嫌の好い顔つきや愛嬌に富んだ態度を目出たしとのみ望んだ私の祖父母や...
牧野信一 「その村を憶ひて」
...」湯あがりらしく艶の好い顔を光らせて...
牧野信一 「渚」
...だから大使の奥様は好い顔をしなかったけれど...
三浦環 「お蝶夫人」
...下太りの血色の好い顔をして...
森鴎外 「百物語」
...みな美しい好い顔に見えた...
吉川英治 「大岡越前」
...よく見ると輪郭のしっかりした実に好い顔である...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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