...どことなく女性的な軟(やわ)らか味を持っていた...
有島武郎 「或る女」
...あるいは『新興階級者に……ならしてもらおうとも思わない』といったりする……女性的な厭味(いやみ)」と堺氏の言った言葉を僕自身としては返上したくなる...
有島武郎 「片信」
...前者の豪健闊達(かったつ)に対して後者にはどこか女性的なセンチメンタリズムのにおいがある...
寺田寅彦 「青磁のモンタージュ」
...しかし私の男性の肉体と女性的な感情とは互に倒錯し...
外村繁 「澪標」
...常に愛し愛されたがってる女性的な魂だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...極めてなだらかな女性的な美である故(ゆえ)に...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ヴィクトリーヌに女性的な感情をいっぱいに溢れ出させ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼女は子供を産むことに女性的な本能的な喜びを感じながら...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...右車窓に見える八ヶ岳のとゝのつた何処か女性的な姿を見て...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...全體がまるで少年――時にほとんど女性的な……いや...
三好十郎 「肌の匂い」
...甘美な女性的なリズムを愛したりした時代のあつたことを物語りたいのである...
室生犀星 「抒情小曲集」
...どっちかというと女性的な彼の顔に...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...女性的な印象とは反対に...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そうした女性的な習慣に埋もれておりました私の心が...
夢野久作 「二重心臓」
...柳を抱いた女性的な門づくり...
吉川英治 「私本太平記」
...じっさい」「どうなるんでしょう」これは女性的なOさんの声である...
吉川英治 「随筆 新平家」
...女性的な上にも女性的な...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...作者はあれほどに女性的な肉体を描きつつ決して女性としての印象を作り出さないのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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