...日本の女をして一足飛びに西洋の女たらしめようと教育した...
内田魯庵 「四十年前」
...この女たらしの男は...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...「ほんとに貴方は女たらしの方ですわ...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...人は、私を、なんと言っているか、嘘つきの、なまけものの、自惚(うぬぼ)れやの、ぜいたくやの、女たらしの、そのほか、まだまだ、おそろしくたくさんの悪い名前をもらっている...
太宰治 「姥捨」
...案外に女たらしの才能のある男のような感じがして...
太宰治 「たずねびと」
...荒(すさ)みきっていた女たらしの心を打ったのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...女たらしを渡世(とせい)にして居る屑(くづ)のやうな男ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...『間拔奴、見損やがつたか、汝(うぬ)、記憶(おぼ)えとけ、深川の芳(よし)兄いてで鳴らしたもんだい、手前達(てめいツたち)の樣な、女たらしに、一文たりとも貰ふ覺えはないぞ、ヘツ、どうだい、その面(つら)は、いやにキヨロツキやがつて、憚乍ら口惜しけりや腕ツコキで來い、白痴(ばか)ツ』『女たらし』の一言に力を罩めて憤怒の焔燃ゆるが如し、果然彼には一物あり...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...これは大和屋の仕業か」「芸はうまいが大和屋は名代の女たらし...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...絶対に女たらしでもない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...彼女が心の中で良人を「悪党」とか「女たらし」とか呼んで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...それでいて、女たらしです...
三好十郎 「肌の匂い」
...彼は通船会社きっての女たらしの名をとっている...
山本周五郎 「留さんとその女」
...毛唐(けとう)で破廉恥脳(バレンチノ)という女たらしの映画俳優が居たがソイツによく肖(に)ている...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...そのほか、凝(こ)り性、厭(あ)き性、ムラ気、お日和(ひより)機嫌、胴忘(どうわす)れ、神経質、何々道楽、何々キチガイ、何々中毒、男あさり、女たらし、変態心理なぞの数を尽して百人が百人、千人が千人とも多少の精神異状的傾向を持たない者はない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あたしアンナ女たらしの役者の人に会わなくちゃならないのかと思ってヒヤヒヤしちゃったわ」「美鳥(みいちゃん)は相変らずお固いんだね」「笠さんは今...
夢野久作 「二重心臓」
...どうも女たらしの手代(てだい)にしては...
吉川英治 「江戸三国志」
...「神崎は決して貴著のなかにあるような女たらしの道楽者ではなかった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索