...蟹(かに)の握り飯を奪った猿(さる)はとうとう蟹に仇(かたき)を取られた...
芥川龍之介 「猿蟹合戦」
...どうせ女を奪(うば)うとなれば...
芥川龍之介 「藪の中」
...この世の何物にも替え難い最愛の妻を死の手に奪われてしまったんだ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...奪われた子供の安否に焼くような不安を覚えた...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...権利を奪われる理由はない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...其鉤さえ魚に奪われたり...
高木敏雄 「比較神話学」
...『汝らはクルジオムを奪ってはいけない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「死ぬとも生きるとも勝手にせよ」竜之助は脇差を奪い...
中里介山 「大菩薩峠」
...過去の記念が悉(ことごと)く彼の眼から奪われてしまった大地の上を...
夏目漱石 「道草」
...最終的にサースニット通り九九番地から力ずくで奪った男です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...暗々裡の物々しい争奪が演ぜられてゐたといふことであつた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...宿泊者を殺して財を奪つてゐたので...
正宗白鳥 「心の故郷」
...慈善の外には生活資料を獲得する一切の方法を全く奪われてしまい...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...人間は掠奪獸 Raubtier である...
三木清 「歴史哲學」
...一九三二年の春から一九三三年の冬まで窪川鶴次郎が他の多くの仲間とともに奪われ...
宮本百合子 「窪川稲子のこと」
...昨夜自分を奪ったものは...
横光利一 「上海」
...京都を奪回せよ!であった...
吉川英治 「私本太平記」
...俺が月輪(つきのわ)の姫を奪ってゆく途中...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索