...「では直に奧へ來てくれ...
芥川龍之介 「地獄變」
...少女等がかざしの玉の赤玉に似たるいちごを採りつゝありく奧山の道のへに咲く草花をうらめづらしみ見せまくもとなおぼつかなき歌なり...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
......
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...「そんな女はゐない方が奧さんの爲めによいでは御座いませんか」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...見よ、大空の奧深く、千萬年(せんまんねん)も倦んぜずに、また、こよひ、ちろり、ちろりと見える、聞える、色(いろ)の數々(かずかず)顫(ふる)はせた、星の光の節(ふし)まはし...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...淺草にも行き奧山の見世物をも觀た...
高濱虚子 「俳諧師」
...家の殿が陸奧守に昇進して遠くへ旅立たなければならなくなつた時のさまがありありと眼に映つて見えた...
田山花袋 「道綱の母」
...あの大空の奧から湧いて來るのだと思ふとき何か愕然たる驚きに搏たれた...
中井正一 「雪」
...それからつゝいて前の塀が二間これは表庭と奧庭との隔てゝそのへいである...
長塚節 「我が庭」
...又(また)廊下(らうか)を踏(ふ)み鳴(な)らして奧(おく)の方(はう)へ行(い)つた...
夏目漱石 「門」
...日本(にほん)でも花合(はなあは)せの技法(ぎはふ)がずつと深奧(しんあう)複雜(ふくざつ)でより感興深(かんきようぶか)いことを説(と)く人(ひと)もあるが...
南部修太郎 「麻雀を語る」
...人を誘ひ入れるやうな話し振りの奧に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嫁入つては原田の奧方ではないか...
樋口一葉 「十三夜」
...ヱヽ憎(に)くらしい其(その)ものいひを少(すこ)し直(なほ)さずは奧樣(おくさま)らしく聞(きこ)へまい...
樋口一葉 「にごりえ」
...奧さまとお孃さま方とジョン・リードさまは...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...不圖(ふと)また奧を覗(のぞ)いて...
三島霜川 「青い顏」
...女順禮は奧州から九州まで果ない流行物であつた...
三田村鳶魚 「女順禮」
...あなた樣も早くよい奧さんを貰ふて末永く御榮え遊ばされ度候...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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