...そしてくる患者くる患者、みてもらったかえりに、どれ、山茶花屋敷のお庭を拝見してかえろうかなと、奥庭から、なかには書院のほうまで無えんりょにのぞきこんでいくのでした...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...丁度此の屋敷のような御殿の奥庭で...
谷崎潤一郎 「少年」
...鬱蒼(うっそう)と蔽(おゝ)いかぶさっている奥庭の森の梢(こずえ)に...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...相手を密閉室のような奥庭へ誘い込んだ上で...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...奥庭(おくにわ)に寝転(ねころ)んでいた「熊」を呼んで嗾(け)しかけた...
徳永直 「戦争雑記」
...湖の御殿の奥庭から陸(おか)の方へおいとまをすることになりました...
夢野久作 「ルルとミミ」
...そのままずんずん上りこんで奥の方へ行くと奥庭に大きな桜の老木がある...
中里介山 「武州喜多院」
...村松金之助は奥庭の芝生の上で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...奥庭へ迷い込んで粗相があったと知れては...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...皆川社長邸の奥庭に忍び込むまでにはいろいろのことがありました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...この奥庭の祠とやらへ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...奥庭の祠(ほこら)を見せて下さいませんか」「いいとも」石川孫三郎はホッとした顔で先に立ちます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのときはもうシロは奥庭にはいって円円(まるまる)とねていた...
室生犀星 「幼年時代」
...はづした建具(たてぐ)を奥庭(おくには)へ運び出す音がし出した...
森鴎外 「大塩平八郎」
...奥庭から外曲輪のほうへあるいていった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...そうして無言のままハルスカイン家の奥庭の方へ引返して来まして...
夢野久作 「霊感!」
...とかく奥庭で怪我をすると...
吉川英治 「江戸三国志」
...二奥庭(おくにわ)までは白壁門(しらかべもん)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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