...しっとりとした深い奥ゆきの中で落ち着いている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...非常に奥ゆきの深い寺で...
堀辰雄 「三つの挿話」
...溝口氏が益々奥ゆきとリズムとをもって心理描写を行うようになり...
宮本百合子 「「愛怨峡」における映画的表現の問題」
...内面の奥ゆきというようなものが省略された動作のかげに声をのんだ声として多くのものを語る力となっていた...
宮本百合子 「映画女優の知性」
...詩は純粋にそのものとして一つの奥ゆきある現実としてうち出します...
宮本百合子 「鉛筆の詩人へ」
...却って奥ゆきと魅力とを増しているようだ...
宮本百合子 「毛の指環」
...調和というものの奥ゆきの深さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いろいろのことから次第に奥ゆきのあるところまで生活がたぐられてゆき...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...奥ゆきをつけたいものだと眺めました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今の思いになってみれば其に大変加わる立体的な奥ゆきがあって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...奥ゆきは在る題です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...原稿紙もきっちりに入る奥ゆきに出来ているのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かすかにきわだついくつかの音の奥に柔らかく奥ゆきのある雨の日です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...文芸評論というものの奥ゆきについても考えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こうして編集されたものが却って大戦の奥ゆきというようなものを綜合して感じさせます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...戦時の闇生活がはじまってフランス人の富の奥ゆきの深さが分った由...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...其に耐える精神の奥ゆきを求めます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何ほどか香気と奥ゆきと若干の稚気ユーモアと眼はしの速さとがあつてはどうであらう...
三好達治 「銀座街頭」
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