...香奠(かうでん)でなくつて一時にそんな金が大杉の手に入るわけがない...
薄田泣菫 「茶話」
...嫩草山の夕奈良は奠都(てんと)千百年祭で...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...香奠の包みが二つ置いてあった...
豊島与志雄 「絶縁体」
...文脈乱れがちな短い哀悼の手紙と香奠とが来た...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...こう云って「香奠(こうでん)をやると...
直木三十五 「南国太平記」
...それからこれは少しばかりだが香奠の印――」「人の口真似する奴もねえものだ」「勘弁しておくんなせえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは少しばかりだが香奠(かうでん)の印だ」錢形平次はさう言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一兩二分と香奠(かうでん)の一朱を懷の中で掴んだまゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...香奠のしるしだ」平次は妙に湿っぽい心持になって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...四月十六日のお祭奠(まつり)に...
長谷川時雨 「鬼眼鏡と鉄屑ぶとり」
...かつて知人の死去のおりに持参する香奠(こうでん)がないとて...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...平安奠都によって京都において涵養(かんよう)され...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...「イダーリアの灌奠酒」を――お前の思ひ人である...
牧野信一 「ファティアの花鬘」
...おぢさん! この名案を三杯の灌奠酒で買ひとらないか...
牧野信一 「山彦の街」
...すなわち酒泉に奠都(てんと)し西涼国を立てたという...
南方熊楠 「十二支考」
...此年の最初の出来事にして月日を明にすべきものは明倫堂の釈奠(さくてん)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...奠都(てんと)以前よりすでに住民の家号になっていた...
柳田國男 「地名の研究」
...奠茶(てんちゃ)...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索