...恋しさに死ぬる命を思ひいでゝとふ人あらばなしとこたへよ少将かへし骸(から)にだに我きたりてへ露の身の消えばともにと契りおきてきと云うのが見え...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...金棺灰(はひ)を葬りて魚水の契り君王も今(いま)泉臺の夜の客...
土井晩翠 「天地有情」
...今は亡い二人の契りの痕かとも思われる...
外村繁 「夢幻泡影」
...来世のほどもおそろしく存じまゐらせ候……とあってお園の方の手紙にはただ二世(にせ)も三世(さんぜ)までも契りし御方(おかた)のお身上(みのうえ)に思いがけない不幸の起りしため...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...私の方は五百年越の契りでは御座いませんか...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...契りし詞はあとの湊(みなと)に殘して...
樋口一葉 「ゆく雲」
...お米の身体を借りて金三郎さまと契りました...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...かりそめの契りをしてから...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...『熊野略記』 契りあらば嬉しくかかる折にあひぬ忘るな神も行末の空万乗の至尊をもって...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...うらなくも思ひけるかな契りしを松より波は越えじものぞとおおようではあるがくやしいと思う心も確かにかすめて書かれたものであるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...変はらじと契りしことを頼みにて松の響に音(ね)を添へしかなと言う...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この名によって契りあったのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そういう精神のつながりによってより堅くより永い契りをかわそうと希望したのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...最も緊密に結びつき知り合い契り合ったので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこには主従の契りがある...
柳宗悦 「雑器の美」
...「くみという女はそばめではないと思うか」――まだ契りはない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あさづまぶねの、あさましや、またあすの日は、誰に契りを、交わして、色を、色を交わして、枕はずかし、いつわりがちなる、わが床の山、よしそれとても世の中...
山本周五郎 「山彦乙女」
...死生の契りを固めているうちに...
夢野久作 「呑仙士」
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