...非常な奇異な思いにうたれつづけであった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...また役者絵の中(うち)西洋写真の像より思ひ付きて俳優似顔をば線を用ひずして凡(すべ)て朦朧(もうろう)たる淡彩の色を以て描きしはその奇異なる点まさに寛政の写楽が似顔絵に比するも過賞にあらざるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...俳優は皆奇異なる鬘(かつら)と衣裳とのために身体の自由を失ひたるものの如く...
永井荷風 「江戸芸術論」
...平生世間外に孤立している傍観者には却て一種奇異なる興味と薄い気味悪さとを覚えさせるようになる...
永井荷風 「申訳」
...紙撚をこしらえていた奇異なる武士は直ぐにそれを聞きつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬はこの奇異なる武士の奇なることを感ぜずにはいられません...
中里介山 「大菩薩峠」
...お松はただこの奇異なる人の為すところを夢見るような心持で見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼠色の空を背景にひしめき立つ奇異なる雪山の怪人たちの姿である...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...奇異な感じに打たれながら...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...奇異なるひとつのいめえぢは私の思ひをわびしくするかつて信仰は地上にあつた...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...他の諸大陸ではありえないようなさまざまな奇異なことが起る...
久生十蘭 「南極記」
...そして顎も、そのせゐで、殆んど奇異な程、眞直に上を向いてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼の日常にくらべて誠に奇異な事であつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...多くの人は新しい光景の展開に奇異な感を抱かれたであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...我の一人(ひとり)まじれるは奇異ならん...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...往来はこの奇異な行列にみな目をそばだてた...
吉川英治 「私本太平記」
...奇異な行動のようであるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...白昼公然奇異な一群をなして...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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