...まるで風が障子(しょうじ)の破れ目にあたるときに発するような奇異な声をあげて...
海野十三 「海底大陸」
...あとはキャーッというような奇異な声をあげて...
海野十三 「三人の双生児」
...恐らくは彼女の赤ちゃんであった時代の世にも奇異なる環境のせいであったに違いない...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...●遮光器石器時代土偶中には其面貌(そのめんばう)實に奇異なるものあり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...奇異なことであらう...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...平生世間外に孤立している傍観者には却て一種奇異なる興味と薄い気味悪さとを覚えさせるようになる...
永井荷風 「申訳」
...この奇異なる武士は暗い中でも...
中里介山 「大菩薩峠」
...牢の格子を切っている奇異なる武士の手を押えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...南条といわれた奇異なる労働者は...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼠色の空を背景にひしめき立つ奇異なる雪山の怪人たちの姿である...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...この奇異な感覺は...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...被害者の血の冷熱を量刑の尺度とするローマ十二表法の一見奇異なる規定も...
穂積陳重 「法窓夜話」
...しかれども図式は頗奇異なり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「奇異なお夢見」を作為して...
吉川英治 「私本太平記」
...往来はこの奇異な行列にみな目をそばだてた...
吉川英治 「私本太平記」
...奇異なる運命を作っているのでもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...読者をして奇異な感じに面喰らわせるばあいがなくもない...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...ひどく奇異な感じを与えていた...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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