...少(わか)い身そらに、御奇特な、たとえ御自分の心からではないとして、その先生様の思召(おぼしめし)に嬉し喜んで従わせえましたのが、はや菩薩の御弟子(みでし)でましますぞいの...   
泉鏡花  「悪獣篇」 
...奇特な人がいるものだ...   
梅崎春生  「蜆」 
...それは奇特なことぢやな」利休はなつかしさうに言つて...   
薄田泣菫  「利休と遠州」 
...漁師のは奇特な行(おこない)に対する褒美であったが...   
田中貢太郎  「雁」 
...「全く御奇特なことでございます」「わしなんぞは...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...特にここを目ざして参詣に来た御奇特な信心者のように受取ってしまったのであります...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...怪談会の会場に提供してくれるような奇特な女郎屋は今の東京にはあるまい...   
平山蘆江  「怪談」 
...実に奇特なことである...   
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」 
...香奠(こうでん)十円送ります」という奇特な方や...   
夢野久作  「父杉山茂丸を語る」 
...奇特な人は他家のお葬いにでも帽子を脱ぐといった塩梅(あんばい)式になります...   
夢野久作  「鼻の表現」 
...ちよつと世間に少ないほど奇特な小鳥の研究家だといふのである...   
吉川英治  「折々の記」 
...大分裁判所の奇特な一檢事さんが...   
吉川英治  「折々の記」 
...よし自分が書いてやらうといふ御奇特な人がありましたら遠慮なく書いてひとつうまくラストまで※めてみて頂きたい...   
吉川英治  「折々の記」 
...陸上の働き奇特なことである」と...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...奇特なさむらいもある...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
...ご奇特なことだと...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
...巌流先生のため、勝祈(かちいの)りまでなされて、遥々とお出でとは、ご奇特なこと...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
...もし誰か奇特な仁があって...   
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」 
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