...一体一寸々々(ちよいちよい)奇抜な事をやり出す人なんで...
石川啄木 「病院の窓」
...大変なお転婆がいろんな奇抜な真似をして人目をおどろかしました...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...これは八百屋(やおや)お七か」と訊(き)いたという奇抜な逸事を残したほどの無風流漢であった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...それぞれ奇抜な景品が授与されていった...
海野十三 「軍用鼠」
...人間投擲(とうてき)の奇抜なトリックを考え出した有名な作家がある...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...尾瀬沼のそれにも増した奇抜な便所に...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...もっとも奇抜な数々の矛盾が根をともにするのを許し...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...時々奇抜な警句を吐いて皆を笑わせた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...随分奇抜な風采(ふうさい)で人の門(かど)に立つこともあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんな奇抜な悲喜劇が行われたか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このような奇抜な場所で宙ぶらりんにならなければならなかったのであろう...
久生十蘭 「魔都」
...と言ふより奇抜なのを見せられた...
北條民雄 「続癩院記録」
...同氏の文体に新しい奇抜な懐しみを覚えた...
牧野信一 「月評」
...中には奇抜なる者...
正岡子規 「古池の句の弁」
...張り出した特等席の奥では、整えられたテエブルについて、みんな食べたり飲んだりしているし、張出しのへりのところでは、黒や色の燕尾服を着て、ボタンの穴に大きな菊の花をさした紳士たちが、奇抜な衣裳に、調子外れな髪を結った淑女たちの、白粉を塗った肩のほうへ身をかがめて、なにかしゃべりながら、場内のめまぐるしい群衆を指さしている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...草鞋(わらじ)の間に挾(はさ)まった小石を取って見ますと実に奇抜な恰好をしていました...
柳田國男 「日本の伝説」
...もっとも嶄新(ざんしん)奇抜な探偵事実談があるが一つ拝聴してみないか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どうしてそのお父さんの讐仇(かたき)の顔を見分けられるのでしょう」「それが又奇抜なんです...
夢野久作 「復讐」
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