例文・使い方一覧でみる「奇態」の意味


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...奇態の事実がありはせまいか...   奇態の事実がありはせまいかの読み方
伊藤左千夫 「家庭小言」

...この古ぼけた奇態な...   この古ぼけた奇態なの読み方
太宰治 「女生徒」

...山海万里のうちにはおのずから異風奇態の生類(しょうるい)あるまじき事に非(あら)ず...   山海万里のうちにはおのずから異風奇態の生類あるまじき事に非ずの読み方
太宰治 「新釈諸国噺」

...奇態なものを見つけたゆえ...   奇態なものを見つけたゆえの読み方
太宰治 「地球図」

...此の可哀そうな御面相の殿様が奇態な声を出して甘ったるい言葉をかけるとき...   此の可哀そうな御面相の殿様が奇態な声を出して甘ったるい言葉をかけるときの読み方
谷崎潤一郎 「武州公秘話」

...「驢馬先生、おまえのこのひと言は金貨一枚だけの値打ちがあるぞ、ほんとに今日おまえにくれてやるわい、だが、そのほかのことは嘘だぞ、まっかな嘘だぞ、なあこら、おばかさん、われわれ一同がこの世で信仰を持たないのは心があさはかなからだ、なにしろ、暇がないからなあ、第一、いろんな用事にかまけてしまう、第二に神様が時間をろくろく授けてくださらないで、せいぜい一日が二十四時間やそこいらでは、悔い改めるはさておき、十分に眠る暇もないからなあ、ところが、おまえが敵の前で神様を否定したのは、信仰のことよりほかには考えられないような場合で、しかも是が非でも自分の信仰心を示さなくっちゃならないような土壇場(どたんば)じゃないかい! おいどうだ、きょうだい、一理あるだろうじゃないか?」「一理あるにはありますがね、まあ、よく考えて御覧なさい、グリゴリイ・ワシーリエヴィッチ、一理あればこそ、なおのこと、わたしにとって罪が軽くなるというものです、もしわたしが間違いのない正当な信仰を持っていたとしたら、その信仰のための受難に甘んじないで、けがらわしい回々教(フイフイきょう)へ転んだのは、全く罪深いことに違いありませんよ、しかし、それにしても、責め苦を受けるというところまではいかないで済んだはずですよ、だって、その時、眼の前の山に向かって、さあ動いて来て敵をつぶしてしまえと言いさえすれば、山は即刻動きだして、敵のやつらを油虫かなんぞのように押しつぶしてしまったはずです、そうすれば、わたしは何ごともなかったように、鼻うたでもうたいながら、神の栄光をたたえながら引き上げて行きますよ、ところが、もしその土壇場になって、そのとおりにやってみて、わたしがその山に向かって敵を押しつぶしてくれと、わざと大きな声でどなったところで、山がいっこう敵を押しつぶしてくれそうにないとしたら、わたしだってそんな恐ろしい命がけの場合に、どうして疑いを起こさずにいられるものですか? それでなくても、とても天国へなどまともに行きつけるものでないことを承知していますのに(だって、わたしの声で山が動かなかったところをみると、天国でもわたしの信仰をあまり信用してくれなさそうですから、たいした御褒美(ごほうび)があの世でわたしを待っているようにも思われませんからね)、何をすき好んで、そのうえ、役にも立たないのに自分の生皮を剥(は)がせる必要がありましょう? たとえ、もう半分背中の皮を剥がれながらわたしがどなったりわめいたりしてみたところで、山はびくともしやしませんからね、こんな瞬間には疑いが起こるくらいは愚かなこと、恐ろしさのあまりに、思慮分別もなくなるかもしれません、いや、分別を巡らすなんてことは全然不可能です、してみれば、この世でもあの世でも、自分に何の得になることでもなく、たいして御褒美にもあずかれないとわかったら、せめて自分の皮だけでも大事にしようと思ったからとて、それがいったいどれだけ悪いことでしょう? ですから、わたしは神様のお慈悲を当てにして、何事もきれいに許していただけるものと、どこまでもそう思っているのです」八 コニャクを飲みながら討論はこれで終わったが、奇態なことに、あれほど上々の御機嫌であったフョードル・パーヴロヴィッチが、終わりごろから急に苦い顔をしだした...   「驢馬先生、おまえのこのひと言は金貨一枚だけの値打ちがあるぞ、ほんとに今日おまえにくれてやるわい、だが、そのほかのことは嘘だぞ、まっかな嘘だぞ、なあこら、おばかさん、われわれ一同がこの世で信仰を持たないのは心があさはかなからだ、なにしろ、暇がないからなあ、第一、いろんな用事にかまけてしまう、第二に神様が時間をろくろく授けてくださらないで、せいぜい一日が二十四時間やそこいらでは、悔い改めるはさておき、十分に眠る暇もないからなあ、ところが、おまえが敵の前で神様を否定したのは、信仰のことよりほかには考えられないような場合で、しかも是が非でも自分の信仰心を示さなくっちゃならないような土壇場じゃないかい! おいどうだ、きょうだい、一理あるだろうじゃないか?」「一理あるにはありますがね、まあ、よく考えて御覧なさい、グリゴリイ・ワシーリエヴィッチ、一理あればこそ、なおのこと、わたしにとって罪が軽くなるというものです、もしわたしが間違いのない正当な信仰を持っていたとしたら、その信仰のための受難に甘んじないで、けがらわしい回々教へ転んだのは、全く罪深いことに違いありませんよ、しかし、それにしても、責め苦を受けるというところまではいかないで済んだはずですよ、だって、その時、眼の前の山に向かって、さあ動いて来て敵をつぶしてしまえと言いさえすれば、山は即刻動きだして、敵のやつらを油虫かなんぞのように押しつぶしてしまったはずです、そうすれば、わたしは何ごともなかったように、鼻うたでもうたいながら、神の栄光をたたえながら引き上げて行きますよ、ところが、もしその土壇場になって、そのとおりにやってみて、わたしがその山に向かって敵を押しつぶしてくれと、わざと大きな声でどなったところで、山がいっこう敵を押しつぶしてくれそうにないとしたら、わたしだってそんな恐ろしい命がけの場合に、どうして疑いを起こさずにいられるものですか? それでなくても、とても天国へなどまともに行きつけるものでないことを承知していますのにがあの世でわたしを待っているようにも思われませんからね)、何をすき好んで、そのうえ、役にも立たないのに自分の生皮を剥がせる必要がありましょう? たとえ、もう半分背中の皮を剥がれながらわたしがどなったりわめいたりしてみたところで、山はびくともしやしませんからね、こんな瞬間には疑いが起こるくらいは愚かなこと、恐ろしさのあまりに、思慮分別もなくなるかもしれません、いや、分別を巡らすなんてことは全然不可能です、してみれば、この世でもあの世でも、自分に何の得になることでもなく、たいして御褒美にもあずかれないとわかったら、せめて自分の皮だけでも大事にしようと思ったからとて、それがいったいどれだけ悪いことでしょう? ですから、わたしは神様のお慈悲を当てにして、何事もきれいに許していただけるものと、どこまでもそう思っているのです」八 コニャクを飲みながら討論はこれで終わったが、奇態なことに、あれほど上々の御機嫌であったフョードル・パーヴロヴィッチが、終わりごろから急に苦い顔をしだしたの読み方
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」

...神が本当に存在するというのが不思議でも奇態でもなくって...   神が本当に存在するというのが不思議でも奇態でもなくっての読み方
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」

...ここで奇態な人間だと...   ここで奇態な人間だとの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...鳴呼、昨日經る所幾十里、今日過くる所幾乎、村山水の奇態、高きもの、長きもの、遠きもの、近きもの、低きもの、河の緩なるもの、急なるもの、廣きもの、狹きもの、深きもの、淺きもの或は奇なるもの、或は平かなもの之を數ふれば幾十百、其間天下の勝たる可きもの盖しなきにあらざるべし...   鳴呼、昨日經る所幾十里、今日過くる所幾乎、村山水の奇態、高きもの、長きもの、遠きもの、近きもの、低きもの、河の緩なるもの、急なるもの、廣きもの、狹きもの、深きもの、淺きもの或は奇なるもの、或は平かなもの之を數ふれば幾十百、其間天下の勝たる可きもの盖しなきにあらざるべしの読み方
長塚節 「草津行」

...彼(あ)の禁厭(まじねえ)で火(ひ)しめしせえすりや奇態(きてえ)だから」さういつて爺(ぢい)さんは佛壇(ぶつだん)の隅(すみ)に置(お)いた燈明皿(とうみやうざら)を出(だ)して其(そ)の油(あぶら)を火傷(やけど)へ塗(ぬ)つた...   彼の禁厭で火しめしせえすりや奇態だから」さういつて爺さんは佛壇の隅に置いた燈明皿を出して其の油を火傷へ塗つたの読み方
長塚節 「土」

...やがて、途中にある支流の小川を飛び越えようとした時――全速力で駈けてゐた馬が不意に立ちどまつて、彼の方へ首を捩ぢむけると、奇態なことに、笑ひ声をあげた! そして白い歯並が闇の中で光つた...   やがて、途中にある支流の小川を飛び越えようとした時――全速力で駈けてゐた馬が不意に立ちどまつて、彼の方へ首を捩ぢむけると、奇態なことに、笑ひ声をあげた! そして白い歯並が闇の中で光つたの読み方
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」

...じつに奇態な現象がまのあたりに起こったのである...   じつに奇態な現象がまのあたりに起こったのであるの読み方
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」

...これは奇態ですなあ!」と...   これは奇態ですなあ!」との読み方
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」

...突き飛ばされる毎にバッタのように驚いてハードル跳びを続けて行く奇態な跛馬と...   突き飛ばされる毎にバッタのように驚いてハードル跳びを続けて行く奇態な跛馬との読み方
牧野信一 「ゼーロン」

......   の読み方
牧野富太郎 「植物一日一題」

...「奇態な壺ですな...   「奇態な壺ですなの読み方
松永延造 「職工と微笑」

...野生して今に(およ)んだも奇態だ...   野生して今にんだも奇態だの読み方
南方熊楠 「十二支考」

...まことに奇態(きたい)な性質...   まことに奇態な性質の読み方
吉川英治 「神州天馬侠」

「奇態」の読みかた

「奇態」の書き方・書き順

いろんなフォントで「奇態」

「奇態」の英語の意味


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弓馬槍剣   飼犬   弥縫  

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