...海の底で昆布(こんぶ)の林がうごいているような奇態なものに見えた...
太宰治 「玩具」
...その甲斐(かい)もなく三十年連続の落選という何の取りどころも無き奇態の人物に御座候えども...
太宰治 「花吹雪」
...一旦則重を鼻缺けにして彼の奇態な性慾的興味が充(み)たされてしまうと...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...奇態な弁護人だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もっとも奇態なことには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そんだがお内儀(かみ)さん奇態(きたえ)に汚(よご)しあんせんかんね」勘次(かんじ)は最後(さいご)の一語(ご)に力(ちから)を入(い)れていつた...
長塚節 「土」
...これは奇態(きたい)に悪意に用うることがほとんどない...
新渡戸稲造 「自警録」
...これについて奇態(きたい)なことは...
新渡戸稲造 「自警録」
...奇態(きたい)なこともあればあるものだ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...不意にシャーという奇態な音がしはじめたので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...まったく以って奇態な人々である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...『まつたくこれは奇態な本だ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...これは奇態ですなあ!」と...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...「奇態ですな……」と私は一人で云った...
松永延造 「職工と微笑」
...ピンカートンの水陸旅行全集七卷六二三頁)ベーリング・グールドの「奇態な遺風」に蒙昧の人間が數本の抗に皮を張つた小屋をそここゝ持ち歩いて暫し假住居した時代は建築に深く注意をせなんだが世が進んで礎をすえ土臺を築くとなれば...
南方熊楠 「人柱の話」
...滿谷(みつたに)君外三人の画家が象鼻(ざうび)を上げた様な奇態な形の瓦楼(ぐわろう)の一角(かく)を写生し終るのを待つて一緒に郊外に出たが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...「奇態(きたい)な奴らよ」としか思われなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...奇態なる地上の群生動物にすぎない...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??