...その声が若やいでいるのが何だか奇妙に気になった...
梅崎春生 「風宴」
...多情な奴に限って奇妙にいやらしいくらい道徳におびえて...
太宰治 「グッド・バイ」
...いつでも奇妙に考え込んでしまう...
太宰治 「正義と微笑」
...時勢おくれの奇妙に長い八字髭(はちじひげ)を生やしていて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...殺人者はその点において狂人の一種じゃったな」「それは凡て大変奇妙に思われるな」ターラントがつぶやいた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...奇妙にも失恋の反撃のように飜(ひるがえ)ってしまうのであった...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...グレゴールには奇妙に思われた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...次ぎの瞬間にはこんなことをひどく奇妙に思ったりするのは...
堀辰雄 「楡の家」
...一瞬奇妙に思えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...奇妙に嬉しかつたのである...
牧野信一 「鏡地獄」
...それがこれほど要求されているのに実現しないのは奇妙に思われるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いかにも奇妙に懐かしい構内に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...このほうは奇妙に早足(はやあし)で行くことができた...
柳田国男 「母の手毬歌」
...奇妙に泣くという附句の席にばかり連(つら)なっている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...愛児嬢次が生れましたのも実にこの時でありましたので(嬢次という名前は一見奇妙に感ぜられるかも知れませぬが変名ではございませぬ...
夢野久作 「暗黒公使」
...奇妙に平滑かつ形状が整...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...我々一行十八名の多くの胸では不快感と期待感が奇妙にない交ぜになっていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...そういう例はどうも奇妙には奇妙だが...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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