...大手をふつてまかり通つた異形(いぎやう)奇体の姿こそ...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...』『奇体ですねえ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その奇体な声が近づいてきて...
高見順 「如何なる星の下に」
...花屋の老婆が奇体な無関心さで客の老婆に花束を渡している...
谷譲次 「踊る地平線」
...好奇心をそそるような奇体な言葉で予告した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...橋以外にまた奇体なものにぶっつかることになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...同じ奇体な分析病のために...
中島敦 「文字禍」
...まるで足を空に向けて歩く奇体(きたい)な人間に異ならなかった...
夏目漱石 「こころ」
...」「五人の者が斯んなに一列に腕を組んで――」また私に奇体な亢奮でもされては困るとでも思つたらしく...
牧野信一 「歌へる日まで」
...以上の作品は日を経れば経るほど奇体な光りを放ちながら多くの読書子の渇を医す作品として文壇の空に輝き続ける逸品であらう...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...何となしに彼の筒抜けたやうな奇体な嗤ひ声が思ひ出されたり...
牧野信一 「奇友往来」
...五体までがしびれるやうな冷たさともつかぬ奇体な戦きに襲はれた...
牧野信一 「心象風景」
...どうしてこんな奇体(きたい)な名前がついたのか...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...焔というものはよく見ていると奇体(きたい)なものだ...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...」ところが奇体(きたい)なことは...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...奇体だと思ってゐたら...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...奇体な窓を幾つも屋上に建て出した古風な老屋(をく)などが其処(そこ)に多く見出(いだ)される...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...かつてはなはだ奇体な旅の僧に逢った事がある...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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