...物数奇にさつき云つたやうな事を実行しては困りますぜ」と...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...怪奇に充ちた生活がはじまった...
海野十三 「電気看板の神経」
...怪奇に慣れた影男でさえ...
江戸川乱歩 「影男」
...臨川寺(りんせんじ)の庭に踞(きよ)して、獨り靜かに下瞰(かゝん)するに、水は飽(あく)まで碧(みどり)に、岩は飽まで奇に、其間に松の面白く點綴(てんせつ)せられたる、更に畫圖(ぐわと)のごとき趣を添へたるを見る...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...どうして好奇にこんな山の中に入つて来たかと後悔されたのであつた...
田山録弥 「草道」
...二十五「福井でも、一部の青年の中には、語学熱が相当盛んでございます」「そうだろう、福井はあれでなかなか進取の気象に富んだところだ」「我々の先輩に橋本景岳という人がございまして」「なるほど――あれは天下の人材でしたね、惜しいことをしたものです」「それから、熊本から横井小楠(よこいしょうなん)などいう先生も見えまして……」「その事、その事、いったい春岳侯が非凡な殿様だから、人材の吸収につとめられる」「そういうような感化で、一部の青年には、なかなか新知識の吸収慾が強いのでして、僕もそれにかぶれた末輩の一人なんですが、どうも思うようにいきません」「まあ、よろしい、青年時代には、好奇にしろ、流行にしろ、新しい方面へ向いてみることも悪くない」青嵐居士が、新しい青年に理解を持っていてくれることが、この青年の意気を鼓舞するらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...この古代中国人の怪奇にしてかつ特異な神仙思想の発展史を...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...古賀先生が物数奇に行くんじゃありませんか」「そりゃあなた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...しかし、それが奇にすぎ、すこし通常の域をこえていると、もう一般からは信じられなくなってしまう...
久生十蘭 「金狼」
...この詩人の數奇に充ちた生涯と藝術とを語つて餘すところがない...
堀辰雄 「我思古人」
...岡が自発的に言葉を発したのを私は珍奇に思つた程彼は...
牧野信一 「心象風景」
...いよいよ出でていよいよ奇に...
正岡子規 「墨汁一滴」
...どれも怪奇に思はれないことはない...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...この種の研究を試みて新奇に現われた問題を検出し...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...人間の性格というものはそうそう新奇になりません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それのみでも既に人をして其奇に驚かしむるに足るであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...笛、太鼓、鉦(かね)、そこで節面白く神楽囃子(かぐらばやし)をやっているのが、この深夜といい、平野の場所がらといい、何とも怪異で、あるいは、静夜の星光に浮かれて遊ぶ変化(へんげ)の群かとも見えたのです――「はてな?」万太郎は早足になって、「将軍家の逝去、ために、天下は、鳴物停止(なりものちょうじ)のこと、いかに草深い所の百姓でも、知らぬはずはあるまいに、あの人もなげな神楽囃子は? ――」と、好奇に駆られて、急ぎました...
吉川英治 「江戸三国志」
...それを複雑怪奇にするのは...
吉川英治 「新書太閤記」
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