...霊魂の世界に奇しき光を放つ怪異なるものゝ美しさ! 之はヘルンの異常な趣味性癖に適(かな)ふものであります...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...奇しくも何等かの發見があるとしたならば...
伊良子清白 「孔雀船」
...奇しい運命の下に活躍した紅子(べにこ)だった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...ここに豐玉毘賣の命、奇しと思ほして、出で見て見感(め)でて、目合(まぐはひ)して、その父に、白して曰はく、「吾が門に麗しき人あり」とまをしたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...「然らば吾(あれ)も奇しと思へば...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...奇しき事もあるものかな...
太宰治 「盲人独笑」
...思へば運命は奇しきものである...
種田山頭火 「其中日記」
...救世主が三つの奇しき事蹟によって公現したもうたことを祝う日...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...奇しくもそれに耳傾けてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...巡り会うとは、奇しき縁...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...三方は奇しき木の林に包まれ...
正岡子規 「花枕」
......
宮沢賢治 「幻想」
...乾坤を照し尽す無量光埴の星さえ輝き初め我踏む土は尊や白埴木ぐれに潜む物の隈なく黄朽ち葉を装いなすは夜光の玉か神のみすまるか奇しき光りよ...
宮本百合子 「秋の夜」
...奇しくも老(ろうたん)荘周のそれと完全に一致している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...奇しき力を身に兼ねて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...――夜光の短刀の奇しき話に気をとられている間は...
吉川英治 「江戸三国志」
...何という奇しき意外な発心(ほっしん)...
吉川英治 「剣難女難」
...奇しき前身や縁故をつぶさに知ったけれど...
吉川英治 「茶漬三略」
便利!手書き漢字入力検索