...その間(あいだ)も失望の色が彼自身の顔には歴々と現れている事を意識していた...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...そうか」検事は格別失望の色も見せなかった...
海野十三 「地獄の使者」
...失望の色をありありと見せていった...
海野十三 「第五氷河期」
...「まだ岩は博士に化けていないや」大辻は仰山(ぎょうさん)に失望の色をあらわしていった...
海野十三 「地中魔」
...軽い不審と失望の色が浮かんだやうに見えたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...快活な性格の彼女は少しも失望の色をみせず...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...彼らの善良な懇切な顔に浮かんでる失望の色に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...失望の色をたたえて立ち出で...
中里介山 「大菩薩峠」
...五分ぐらいだと思っていたのが約一寸ほどあるんです」津田の顔には苦笑の裡(うち)に淡く盛り上げられた失望の色が見えた...
夏目漱石 「明暗」
...こいつあロシヤ字だ……」紙上の文字を見詰めてゐた男は失望の色を見せて叫んだ...
南部修太郎 「霧の夜に」
...失望の色が蔽(おほ)ふべくもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...顔一面にはげしい失望の色を浮べながら穴から這い上がり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...彼の主人の顔はひどい失望の色を帯びた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...すこし失望の色を漂はせ過ぎる...
堀辰雄 「萩の花」
...言ひ合せた様な失望の色がある...
森鴎外 「大塩平八郎」
...その顔に失望の色がつよくあらわれ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ちょうど百日目の暁方(あけがた)でございました」「それだけか」「それだけです」母はやや失望の色を泛(う)かべた...
吉川英治 「剣の四君子」
...曹操の面は失望の色におおわれた...
吉川英治 「三国志」
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