...わかいながらなかなか太々しいところが見える...
海野十三 「火薬船」
...蒼白な顔に太々しい笑みをたゝえつゝ傲然(ごうぜん)と曳かれて行ったであろう父の餘りな鼻柱の強さが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...笹村をして妻を太々しい女のように思わしめた...
徳田秋声 「黴」
...自分の悲惨な生活の太々しい復讐(ふくしゅう)を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」アンナはその太々しい嘘(うそ)を取り上げようともしなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時としては太々しいという感じを与えるほど落付いてる彼の態度に...
豊島与志雄 「常識」
...一段上の太々しいところを具えていました...
豊島与志雄 「水甕」
...重々しく太々しい酔い心地だ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...そして太々しい好色の瞳をぎょろつかせながら云った...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...太々しい表情を見せるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いかにも太々しい感じの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...太々しいやり方ぢやないか」平次は苦々しがります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何時寝るともなく静かに眠り夢をみるただ食べる夢男の夢特別残酷な笑い事の夢耳の奥で調子を取る慾びいんびいんと弓を鳴らす茶碗つぎの中国人の夢走って行って追いかえされてけろりとして烏(からす)のように啼く太々しいくせに時には泣きたくなる咬(か)み傷一つ誰にもつけた事のないよぼよぼの鼠のくりごと畸形(きけい)で...
林芙美子 「新版 放浪記」
...さうかと思ふと急に太々しい微笑をにやりと浮べて...
北條民雄 「青年」
...今迄私達の周りに太々しい面構えを曝して...
牧野信一 「バラルダ物語」
...あの寂しい夜の光景は!太々しい怖い顏の隱坊から火室の鍵を受け取つて...
水野仙子 「響」
...「太々しい亡者野郎め...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...大賀弥四郎もさいごまで太々しいところを見せている...
吉川英治 「新書太閤記」
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