...併し自分は根柢に於いて彼と我との間に天稟の相違あることを忘れてはならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...天稟の脳力に非常なる相違あるを知らん...
伊藤左千夫 「絶対的人格」
...あわれこの人男子と生れて太棹(ふとざお)を弾きたらんには天晴(あっぱ)れの名人たらんものをと嘆(たん)じたという団平の意太棹は三絃芸術の極致にしてしかも男子にあらざればついに奥義(おうぎ)を究むる能(あた)わずたまたま春琴の天稟(てんぴん)をもって女子に生れたのを惜(お)しんだのであろうか...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...伝は続けて曰く「けだし負傷は軽微(けいび)にして天稟(てんぴん)の美貌をほとんど損ずることなかりき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...元來は書に就ては天稟の技倆のある支那人は...
内藤湖南 「北派の書論」
...天稟(てんぴん)の妙(めう)を得たガラツ八ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その天稟(てんぴん)の才徳...
福沢諭吉 「学問の独立」
...その温和柔順の天稟(てんぴん)をもって朝夕英国の教師に親炙(しんしゃ)し...
福沢諭吉 「京都学校の記」
...たとい天稟(てんぴん)の才あるも...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...固より天性発明なる人(genius アル人)即ち天稟の聖人ならば山野に遊び江湖に泛びて高尚深遠の哲学を発明する所多かるべけれど...
正岡子規 「読書弁」
...更に彼の天稟(てんぴん)の冴えに研ぎ澄まされた名剣手...
吉川英治 「剣難女難」
...決して天稟(てんぴん)だけのものではない...
吉川英治 「剣の四君子」
...それがしの天稟(てんぴん)はその二ぐらいにしか当りますまい」「ウーム...
吉川英治 「三国志」
...汝の侍く曹丕などとは天稟(てんぴん)がちがう...
吉川英治 「三国志」
...その天稟(てんぴん)を称(たた)えもせず...
吉川英治 「親鸞」
...その人の天稟(てんぴん)がないか...
吉川英治 「親鸞」
...天稟(てんぴん)の才質ではありますまい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...人はすぐ天稟の才能だという...
吉川英治 「宮本武蔵」
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