...……七 学校長沙の天心第一女子師範学校並に附属高等小学校を参観...
芥川龍之介 「雑信一束」
...寂しい天心の月の光に...
芥川龍之介 「尾生の信」
...隣の卓では若い岡倉天心(おかくらてんしん)が外国人と相対(さしむか)いに肉刺(フォーク)を動かしつつ巧みな英語を滑(なめ)らかに操(あや)つッていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...澄(す)みきった天心に...
田中英光 「オリンポスの果実」
...茶の本(岡倉天心)を読みかへした...
種田山頭火 「其中日記」
...何の艶(つや)もない濁った煙色に化(な)り、見る/\天穹(てんきゅう)を這(は)い上り、大軍の散開する様に、東に、西に、天心に、ず、ずうと広がって来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...近午の空は天心にいたるまで蒼々(あおあお)と晴れて雲なく...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...天心さして消えてゆく...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...月天心貧しき町を通りけりといふ蕪村の句で...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...我れを厭ふ隣家寒夜に鍋を鳴らす葱買ひて枯木の中を帰りけり易水に根深流るる寒さかな古寺やほうろく棄つる藪の中月天心貧しき町を通りけり此等の俳句に現はれる...
萩原朔太郎 「冬の情緒」
...脇田一松斎の奉ずる、独創天心流は、文字通り、一松斎自身の創意から編み出されたもので、彼の説によれば、剣の道は、一生一代――真の悟入は、次々へ譲り渡すことは出来ぬものだといわれているのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...だが、それからの幾年月を、天下諸国を流浪(るろう)して、各流各派の剣士の門を敲(たた)き、心肝を砕いて練磨を遂(と)げているうちに、いつとはなしに、自得したのが、所謂(いわゆる)、独創天心流なる、一種、独特な剣技だったのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その乱(ろう)がわしさは、何事だ」「何事とは、お情ないお言葉――」と、平馬は、血走った目つきで、師匠を睨(ね)め上げる様にしたまま、「かねがね仰せられるには、独創天心流には、奥義も秘伝もない、自ら学び、自ら悟るを以て、本義となす、――と、繰返しての仰せ、それを何ぞや、この場にて、門下とは申せ、言わば列外の雪之丞に、秘巻拝見をさし許されるとは、あまりと申せば、理不尽なおなされ方――この門倉平馬、幼少よりお側に侍(はんべ)り、とにもかくにも、到らぬながら一の御門下、――御師範代をも仰せつかっております以上、万一、御秘義、御授与の儀がありとせば、先ず以て、拙者に賜わるが順当、――他のことにござれば、恩師より、蹴られ、打たれ、如何ようの折檻(せっかん)、お辱(はず)かしめも、さらさらお怨(うら)みはいたしませぬが、こればかりは、黙して、忍びかねます...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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三好達治 「朝菜集」
...嘗自号曰天心居士...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...自然の天心からこれを観れば...
吉川英治 「三国志」
...その四方の空を占めて天心近く暢びやかに聳え立つてゐる山嶺を仰ぐにはこちらも身を頭をうち反らせねばならなかつた...
若山牧水 「木枯紀行」
...今度岡倉一雄(おかくらかずお)氏の編輯で『岡倉天心全集』が出始めた...
和辻哲郎 「岡倉先生の思い出」
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